訪日外国人向けのチケッティングサービスを拡充する

JR東日本は、訪日外国人にJR東日本の新幹線や特急列車をシームレスに利用してもらえるようチケッティングサービスを拡充し、利便性を向上すると発表した。

滞在中の移動をシームレス・チケットレスに

2025年春に、訪日外国人向けの「Welcome Suica Mobile」アプリをリリースする。これによって、窓口や券売機に立ち寄ることなく、入国前のアプリ操作のみでSuica発行やチャージなどができ、入国後スムーズに鉄道をはじめとした交通機関や買い物に利用できるようになる。

アプリ上の券面デザインは、カードタイプのWelcome Suicaと同様に「紅白」を基調にして、「桜」で日本地図をかたどり全国で使用できるサービスを表現している。また、カード背景に「つながり」を意味する「七宝」を描いた上に、「良縁」「魔除け」などを意味する複数の和柄(伝統文様)を金色で華やかに描くことで、日本滞在中の「安全」と「人や文化との良き出会い」があるようにと願いを込めたデザインとした。

2026年春を目標に、「Welcome Suica Mobile」と「JR-EAST Train Reservation」を連携し、JR東日本の新幹線や在来線の指定席も入国前に購入しチケットレスで利用できるよう開発を進めている。なお、「JR-EAST Train Reservation」は、JR東日本の運営する訪日外国人向けにきっぷや鉄道パスを発売するウェブサイトとなる。

また、滞在中の移動目的や行程に合わせてJR東日本が販売する訪日外国人向けの鉄道パスをスムーズに購入できるよう「JR EAST Rail PASS Search」を2024年夏にリリースする。従来は、移動の行程に合う鉄道パスを調べる必要があったが、JR東日本の多言語ウェブサイトから移動の行程・目的地を入力することで、行程などに合わせたJR東日本エリアの鉄道パスを案内する。

このほか、窓口に並ばずにジャパン・レール・パスを受け取れる仕組みを、2026年春をめどに導入し、窓口の混雑解消を図る。現在ジャパン・レール・パスの受け取りには、JR EAST Travel Service Centerなど窓口で利用資格を確認する必要があり、窓口が混雑する場合は、待ち時間が生じていた。今後、2026年春を目標に成田空港、羽田空港、都区内の一部主要駅に設置の指定席券売機でジャパン・レール・パスの利用資格情報を自動判断し、発券できる仕組みの導入を目指す。