これまで培った技術をすべて注ぎ込んだ「EX-ZR1000」

カシオは、10月23日、デジタルカメラ「EXILIM」シリーズのフラグシップモデルとなる「EX-ZR1000」を11月9日に発売すると発表した。価格はオープンで、実勢価格は5万円前後の見込み。

発表会の冒頭、QV事業部の中山仁事業部長は、「コンパクトデジタルカメラ市場は、スマートフォンの台頭によって厳しい状況にある。『レンズ交換式をやらないんですか?』とよく聞かれるが、いま人気のミラーレス一眼は、デジタルカメラの方向性として本当に正しいのだろうか? ユーザーは、レンズを交換したいのではなく、カメラの知識がなくても、簡単に思った以上の画質の写真を撮影できることを求めている。これは、コンパクトでこそ実現できると確信している。レンズ交換式をやる予定はまったくない」と、ミラーレス一眼をはじめとするレンズ交換式デジカメの投入をきっぱりと否定した。

メーカー各社が撮像素子の大型化、フルサイズ化や、無線LAN機能の搭載などを進めていくなか、「EX-ZR1000」が目指したのは、タイムラグ、ピンぼけ、手ブレを限りなく"ゼロ"に近づける「TRIPLE ZERO」だ。

新システム「EXILIM エンジンHS Ver.3」によって、0.99秒の高速起動、0.15秒の高速オートフォーカス、最短0.26秒の撮影間隔などの“サクサク撮影”を実現。ユーザーインターフェースも一新し、本体にファンクションリングと設定画面とシンクロしたコントロールダイヤルを搭載した。また、液晶モニタのGUIと連携した新機構で、撮影設定がしやすくなった。

180°動く3.0型のチルト液晶を搭載。ローアングルやウエストレベルなど、さまざまなアングル撮影はもちろん、自分撮りにも便利だ。自立用スタンドも備え、安定した場所ならハンズフリーで撮影することもできる。

35mmフィルム換算で焦点距離24~300mmの光学12.5倍ズームレンズは、鏡胴部分に設けたファンクションリングを回して、9段階のステップズームに対応。ファンクションリングには、ズーミング操作のほか、撮影モードに応じて露出補正やISO感度、マニュアルフォーカスといった操作を割り当てることができる。

有効画素数は1610万画素。サイズは幅107.5×高さ61.5mm×奥行き36.7mmで、重さは約255g。記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリカード。カラーはブラック、ホワイト、レッドの3色で、ブラックは11月9日、ホワイトとレッドは11月22日に発売する。

また、「EX-ZR1000」をベースに、ゴルフ撮影機能を搭載した「EX-FC300S」を11月22日に発売する。価格はオープンで、実勢価格は5万円前後の見込み。

「EX-FC300S」は、二つのデータを並べて同時再生する機能を備え、後方/正面など自分のスイング比較や、プロゴルファーなど、他人と自分のスイングを見比べることができる。チルト液晶と自立式のスタンドと「モーションシャッター」機能で、三脚やリモコンを使わずに簡単に自分撮りができる。主な仕様は「EX-ZR1000」とほぼ同じ。

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