iPad mini

アップルは、10月24日、7.9インチのタブレット端末「iPad mini」と、第4世代のiPad Retinaディスプレイモデル(第4世代iPad)を発売すると発表した。どちらも、Wi-Fiモデルは11月2日8時から、高速通信規格のLTEに対応したWi-Fi + Cellularモデルは11月下旬から販売する。

米アップルは、現地時間の10月23日(日本時間10月24日)、プレス向けイベントを開催し、デザインを一新したiMac、13インチのMacBook Pro Retinaディスプレイモデルなどとともに、以前から噂されていた従来のiPadより小型・軽量な7インチモデル「iPad mini」を発表した。

アルミニウムとガラスを使用した新しいデザインの「iPad mini」は、第3世代iPadより23%薄く、53%軽い。カラーは、「iPhone 5」と同じブラック&スレートとホワイト&シルバーの2色。

一般的な7インチタブレットより35%広い1024×768ピクセル、7.9インチのマルチタッチ対応ディスプレイ、高速なデュアルコアのA5チップ、1080pのフルHDムービーが撮影できる有効500万画素のiSightカメラ、FaceTime HDカメラ、最大150Mbpsの高速通信が可能なデュアルバンド802.11n対応の無線LAN(Wi-Fi)などを搭載。ディスプレイのピクセル数は、初代iPad、iPad 2と同等で、デュアルコアのA5チップによる画面描画はレスポンスにすぐれ、流れるようにすばやく操作できる。

GPSと通信機能を備えたWi-Fi + Cellularモデルは、世界各国で普及が進む高速通信規格のLTEと、DC-HSDPAを含む3Gネットワークに対応。サイズは高さ200.0×幅134.7×厚さ7.2mmで、重さはWi-Fiモデルが308g、Wi-Fi + Cellularモデルが312g。Wi-Fi接続時のバッテリ駆動時間は、従来のiPadと同じ最大10時間。

「第4世代iPad」は、高精細な2048×1536ピクセルの「Retinaディスプレイ」、新しいクアッドコアグラフィックス搭載のデュアルコアA6Xチップ、1080pのフルHDムービーを撮影できるiSightカメラ、FaceTime HDカメラなどを搭載。A5Xチップに比べ、CPUとグラフィックパフォーマンスは最大2倍速くなった。また、「iPad mini」同様、デュアルバンド802.11n対応の高速無線LANを搭載し、Wi-Fi + Cellularモデルは、LTEと3Gネットワークに対応する。

カラーは、ブラックとホワイトの2色。サイズは高さ241.2×幅185.7×厚さ9.4mmで、重さはWi-Fiモデルが652g、Wi-Fi + Cellularモデルが662g。第3世代iPadとまったく同じだ。Wi-Fi接続時のバッテリ駆動時間も、従来のiPadと同じ最大10時間。

どちらも、従来の30ピンコネクタの代わりに、今年9月に発表した「iPhone 5」やiPodシリーズで新たに採用した上下どちらでも差し込める「Lightningコネクタ」を装備する。OSは最新版「iOS 6」をプリインストールし、音声によるインテリジェントアシスタント機能「Siri」を利用できる。

価格は、iPad miniのWi-Fiモデルの16GBが2万8800円、32GBモデルが3万6800円、64GBモデルが4万4800円。第4世代iPadのWi-Fiモデルは、16GBモデルが4万2800円、32GBモデルが5万800円、64GBモデルが5万8800円で、第3世代iPadから据え置いた。直販サイトのApple Online Storeでは、10月26日から予約を受け付ける。

iPad mini、第4世代のiPad Wi-Fiモデルとも、Wi-Fi + Cellularモデルは、日本ではソフトバンクモバイルとKDDIが販売する。料金プランなど詳細は、今後、発表する予定。価格は、iPad miniの16GBモデルが3万9800円、32GBモデルが4万7800円、64GBモデルが5万5800円、第4世代iPadの16GBモデルが5万3800円、32GBモデルが6万1800円、64GBモデルが6万9800円。なお、引き続き、iPad 2 Wi-Fiモデルを3万4800円で、iPad 2 Wi-Fi + 3Gモデルを4万5800円で販売する。ともに容量は16GB。

なお、通信機能つきモデルは、2010年5月28日に発売した初代iPad、2011年4月28日に発売したiPad 2、今年3月16日に発売した新しいiPad(第3世代iPad)まで、ソフトバンクモバイルの独占販売だったが、今回から「iPhone 5/4S」同様、2キャリアが取り扱う。