11月21日、シャープは、ロボット掃除機「COCOROBO(ココロボ) RX-V100」専用のスマートフォンアプリ「COCOROBO SQUARE」に、外出先から遠隔操作ができる「COCOROBOナビ」機能を追加し、サービスを開始すると発表した。アップデートしたアプリは、12月13日からApp Store、Google Playでダウンロードできる。

健康管理事業本部の阪本実雄ランドリーシステム事業部長は、「ロボット掃除機は堅調に需要を伸ばしている。専用アプリの新しい機能で外出先から操作できることで、カメラで確認しながら指定した場所を掃除したり、留守宅のペットの様子を見たりできるようになった。ロボット家電の新しい使い方を広げていきたい」とアプリの新機能について語った。

●業界初のロボット家電を介した家電コントロール

新機能の「COCOROBOナビ」は、家具や家電のアイコンを、レイアウト図に配置し、部屋の間取りを再現する「間取りマップ」を作成。外出先では、「間取りマップ」を使って、マップに沿って掃除するように指示を出す。内蔵カメラで撮影し、部屋の様子を確認して掃除することもできる。

アプリの機能追加と同時に、「COCOROBO」を通して室内の他の家電を外出先から操作できる家電コントローラ「RX-CU1」を発表。阪本事業部長は、「RX-V100のUSBポートを活用することで、他の家電を操作する機能が追加できた。ロボット家電のステップアップにつなげていきたい」と期待を込めて紹介した。

スマートフォンからの指示は、インターネット上から「COCOROBOネットワーク」を介し、自宅の無線LANを通して「COCOROBO」に伝わる。「COCOROBO」と接続した「RX-CU1」は、赤外線通信で他の家電へ指示を送る仕組みだ。サービス開始の12月13日時点での対応製品は、赤外線リモコンで操作ができるシャープ製のテレビ、LED照明、スリムイオンファン、エアコン(20005年以降発売のモデル)に限られているが、今後対応製品を増やす予定だ。

この機能を使えば、外出先から照明を点けたり、エアコンのスイッチを入れたりといったコントロールができるようになる。ロボット掃除機を介した家電のコントロールは業界初の試みだ。

●住宅事情や家具に合わせた小型モデルを発売

発表会では、「COCOROBO」の新モデル「RX-V60」も紹介した。12月13日の発売で、実勢価格は7万5000円前後の見込み。本体サイズは、直径299×高さ95mmで、2時間の充電で約50分稼働する。

「RX-V60」は、吸じん力や人工知能「ココロエンジン」など、「RX-V100」や「RX-V80」の基本性能を維持しながら小型化したモデルだ。超音波センサで障害物を避けながら掃除する。また、「ココロエンジン」によって音声での操作に対応。応答音声は、充電量や気温などで変化する。例えば「キレイにして」と声をかけると、気分がいいときはダンスしながら「ワカッタ」と応え、気分が普通のときは「ハイ」と応じる。

本体の直径は29.9cmと、6月から発売している「RX-V100」「RX-V80」から4.7cm縮小した。シャープの調べでは、大型家具店で販売しているダイニングチェアのうち、40cmを以上の脚幅をもつものは全体の30%だが、35cm以上では80%に上る。これまでのロボット掃除機が行くことができなかった範囲を、小回りを利かせて掃除する。