『アウトロー』(C)2012 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

トム・クルーズが主演を務め、新たにシリーズ化を目論んでいるアクション大作『アウトロー』の特報映像がこのほど公開された。これまで数々の大作映画で八面六臂の活躍を見せてきたクルーズは、最新作でどんな男を演じるのだろうか?

『アウトロー』特報映像

クルーズが本作で演じるのは、元軍のエリート捜査官で、現在は放浪の旅を続ける男ジャック・リーチャー。彼は、白昼に起こった殺害事件の容疑者である元軍人のスナイパーの求めで街を訪れ、事件の真相と背後に隠された恐るべき陰謀に立ち向かう。

身分証も携帯電話もクレジットカードも持たず、法律もしがらみも無視して巨悪に立ち向かう男ジャック・リーチャー。このほど公開された特報映像も、レザージャケットに身を包んだジャックが、容赦なく敵をブチのめし「俺がヒーロー? それは違う」「俺に失うものはなにもない」と言い放つ強烈な内容だ。本作の脚本と監督を務めたクリストファー・マッカリーは「ジャック・リーチャーにはウェスタン映画の正義を愛する流れ者のヒーローに通じるものを感じた。完全なる現実的な思考と物事の真実性を見極める頭脳、そして鍛錬に鍛錬を重ねた強靭な肉体を兼ね備えている」と分析し、「ジャック・リーチャーというキャラクターは必要以上に自分を魅力的に見せようとしない。だからもともと人間的な魅力をもっている俳優でなければならない。そして長い会話のシーンをよどみなくこなし、さらに自らの中で完全に掌握していることを観客が信じてしまうような雄弁さをもっていなければならない。プロデューサーのドン・グレンジャーとそういったことを何項目もリスト化して、その横に誰が見合うか数人をランク付けしていったんだ。結果、トムは私達の作ったすべての項目でコンスタントにランクインしていた」と振り返る。

思い返せば、クルーズは爽やかな笑顔と甘いルックスが大きな魅力で“屈強さ”や“ワイルド”を売りにしている俳優ではない。しかし、彼は確かな演技力と身体能力の高さを武器に、これまでにないヒーロー像を描き出してきた。世界をまたにかけるスーパーエージェントでありながら、私生活や恋の問題に悩む一面も描いた『ミッション:インポッシブル』シリーズや、未曾有の危機を前に愛する家族を守ろうとする父親を演じた『宇宙戦争』など、彼はいつも“誰も見たことのないヒーロー”を演じ続けている。撮影中から“トムのキャリアの中で、最も危険なヒーロー”と称されているジャック・リーチャーとは一体、どんな人物なのか? 来年の公開が楽しみだ。

『アウトロー』
2013年2月1日(金) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー