イーストウッドをどう演出する? 新人監督が語る『人生の特等席』

2012.11.22 11:9配信
『人生の特等席』の撮影風景(C)2012 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

クリント・イーストウッドが『グラン・トリノ』から4年ぶりに俳優として出演する映画『人生の特等席』が23日(金)から日本公開される。本作で監督を務め、イーストウッドを演出したのは、彼の下で映画を学んできたロバート・ロレンツだ。彼はイーストウッドから何を受け継ぎ、初監督作を世に送り出そうとしているのだろうか? 監督に聞いた。

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本作は、大リーグの伝説的なスカウトとして野球にその生涯を捧げてきた男、ガス(イーストウッド)と、視力が衰えながらも決してそのことを打ち明けようとしない父のために、彼のスカウト道中に付き合うことを決めた娘ミッキー(エイミー・アダムス)が、旅を通じて絆を回復していく過程を描いた作品だ。

イーストウッドの下でキャリアを積んできたロレンツ監督は「僕は監督するのを待っていた。そのために僕はこのビジネスに入って、クリントの仕事を観察していたんだ」と語る。しかし、相手はこれまで数々の傑作を監督してきたイーストウッドだ。いくら彼が“役者だけの参加”とは言え、初監督のロレンツには大きなプレッシャーだったのではないだろうか。「それについては少し心配したよ。彼にとって監督するのは自然なことだからね。それを避ける唯一の方法は、しっかり準備していくことだと思った。僕には映画のビジョンがあったし、フィルムになにを描きたいかわかっていた。だから僕は自分のショットリストを持参して、迷いなく早いペースで撮影していったんだ」。

そんな監督の努力が実を結んだ結果、イーストウッドは“役者”のまま撮影を終了し、映画は無事完成。ロレンツ監督は演出家としての第一歩を踏み出した。「僕が彼から学んだことは、自分がやっていることに自信を持つことだ。映画を監督している時、人々は自分にリーダーシップを求めている。彼らは僕にプランやビジョンがあるか知りたがる。そして自分がしていることを信頼出来るかね。そういったことが彼らに最高の仕事をさせることになるんだ」。

イーストウッドが長い時間をかけて付き合い、映画について教え、共に作品を生み出し、デビュー作への道筋を用意したロバート・ロレンツ監督。当面は、プロデューサーとしてイーストウッド作品を支える仕事も続けるそうだが、映画監督ロレンツの今後にも注目したいところだ。

『人生の特等席』
11月23日(金) 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー

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