来るべき小学校生活に向けて

6歳になれば義務教育が始まり小学校に入学します。こちらは一斉指導です。

例えば1年生の場合、全国共通で各教科「算数136時限、国語306時限、生活103時限…」と文部科学省の学習指導要領で年間授業回数が決められています。しかも、下校時の3時くらいまで、一コマ45分間の授業中、着席していなくてはなりません。

制度的には年齢で区切られていても、子どもの成長は連続しています。6歳になったからといって急に態度を変えることは出来ません。幼稚園で一定時間、先生から与えられた課題を椅子に座って取り組む習慣がついていないと、入学後45分間じっとしていることが出来ず戸惑う子もいます。

筆者が50年前に通っていた某幼稚園(現在は廃園となっていますが)では、自由保育の名の元に、紙芝居の時間も「聞きたくない子は園庭で泥団子を作って遊んでもよい」という方針の園でした。

ところが小学校に入学した途端、朝礼で校長先生のお話をじっと列に並んで聞いていなくてはならず、しかも、朝から下校時まで椅子に座って国語、算数の授業を受けなくてはなりませんでしたので、凄く大変でした。

そして、「○○幼稚園を卒園した子は朝礼の時、列に並べずモソモソ動き回る。授業中じっとしていられない」などの悪評が流れていました。

ですから、自由、一斉どちらかに極端に偏りすぎない幼稚園を選ぶことが大切だと思います。

まとめ

自由保育は子どもが何をやっても野放しにすることではありません。もし、完全に自由にさせていたら登園時刻も自由、給食を食べる時間も自由ということになります。

これでは集団生活を経験させる場の幼稚園に通う意味がなくなってしまいます。

そして、実際はどちらかに偏ることなく、両者を融合させた保育形態をとる幼稚園が多いです。たとえ、自由保育を掲げていても、一日中自由気ままにさせているわけではなく朝の会、終わりの会など一斉保育する時間もあります。

我が子が大事な幼児期を過ごす園です。ホームページやパンフレットに書かれた園の方針だけを鵜吞みにしないで、公開保育などに足しげく通い、どのような保育が行われているのか親の目で確かめてみましょう。

その上で我が子にあった賢い選択をしましょうね。

<参照>文部科学省「小学校学習指導要領