“感情”最優先! 『レ・ミゼラブル』がとった驚きの撮影方法とは?

2012.11.30 12:53配信
『レ・ミゼラブル』(C)2012 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

1985年の初演以来、ロンドンで27年間にわたり上演が続き、今もなお人気を誇る同名ミュージカルを映画化した『レ・ミゼラブル』が12月21(金)に公開される。本作は、登場人物の心情をリアルに表現するために、通常のミュージカル映画では用いられない“前代未聞の撮影方法”が採用された。このほど、その模様をおさめた特別映像が公開された。

特別映像

これまで多くのミュージカル映画では、撮影前に役者の歌唱部分をスタジオで収録し、撮影時に録音された音源を聴きながら演技するという手法が一般的だった。しかし、この方法だと“数か月前に歌った歌”を聞きながら、“撮影中の心の動き”を表現することになってしまう。そこで、本作ではセットにピアニストを常駐させ、仮の伴奏で歌と演技を同時に行い、編集時に仮伴奏を豪華なオーケストラ音楽に差し替えるという手法がとられた。このほど公開された特別映像では、カメラ後方で伴奏するピアニストの姿と、それに合わせて歌い、演じる俳優たち、そして彼らの歌声を完璧に捉えるべく奔走するスタッフの姿が収められている。

特別映像で出演者たちが「自由に演じることができる」「演じながら歌うと感情がそのまま声のトーンに表れる」と語る通り、この方法では俳優はその場で感じた気持ちを歌にこめることができる。しかし、歌いながらセットを移動する俳優たちの歌声を完璧な状態で録音しなければならないという技術的な課題や、俳優は撮影するたびに何度も歌い続けなければならないという難点もある。

しかし、本作ではそのような難点を乗り越えても“その場で歌う”ことにこだわった。トム・フーパー監督は「その場で歌えば、ストーリーの真実味を保つことができる」と語る。本作は、パンを盗んだ罪で19年間服役した男を主人公に、激動の時代の波に飲まれながらも自由や希望を求めて立ち上がろうとする民衆の姿を描いた感動作で、“レ・ミゼラブル(ああ無常)”という題名の通り、愉快な歌や軽快な踊りではなく、苦しみの中で希望の光を求めて歩もうとする“登場人物の心の揺れ動き”が最大の見どころだ。だからこそフーパー監督とヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、アマンダ・セイフライドら俳優陣は“歌で感情を表現する”ことを最優先に撮影を敢行。この挑戦は大きな成果をあげているようで、すでに作品を観た報道陣、批評家からは絶賛の声があがっている。

『レ・ミゼラブル』
12月21日(金)TOHOシネマズ 日劇他、全国ロードショー

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