昭和歌謡やJ-POPの"カバー"によるアニメの主題歌や挿入歌。

日本の音楽シーンを鮮やかに彩ってきた珠玉の名曲たちに新たな歌い手の声と、アレンジャーの編曲が加わり、原曲とはまた異なる魅力で、アニソンファンの耳を楽しませてきました。

各アニメ作品で強い印象を残した"名曲カバーなアニソン"のオススメ曲を10曲、ご紹介いたします。

本間芽衣子、安城鳴子、鶴見知利子『secret base ~君がくれたもの~(10 years after Ver.)』(『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』ED主題歌)

大ヒットアニメの主題歌に使用されたカバー曲ということで、先ずは大定番のこの曲を。

2011年に放映された『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のエンディング主題歌『secret base ~君がくれたもの~』です。

オリジナルアーティストは、ガールズバンドの「ZONE」。2001年にリリースされたシングル曲が10年の時を経てアニメでリメイクされ、この曲に対する新たなファン層を生み出しました。

『あの花』の主演声優を務めた茅野愛衣さん、戸松遥さん、早見沙織さんが歌うカバーバージョンは、歌い手の声の美しさが際立つ仕上がりとなっており、極々シンプルで素朴な編曲がその歌の魅力を引き出しています。

"歌"が最大の主役であり、本曲の持ち味。アニメ本編と同様に、その歌声には、どこかノスタルジックで郷愁を誘うような情感が溢れており、とても感動的な1曲です。

「秘密基地」という歌詞のモチーフや季節感も、『あの花』の作品性と見事にシンクロしており、その感受性の高い歌世界はアニメのストーリーと併せて、視聴者の涙腺を大いに刺激したことかと思います。

"カバーなアニソン"における大ヒット曲であり、スタンダードナンバーといえる1曲です。