コシノジュンコとTAOのメンバー コシノジュンコとTAOのメンバー

12月8日・9日に東京・Bunkamuraオーチャードホールにて「JUNKO KOSHINO×TAO Contemporary JAPAN DRUM TAO 2012~火の鳥~」が開催された。

TAOは結成17年を迎えるドラム・アート・パフォーマンス集団で、今年よりファッションデザイナーのコシノジュンコとタッグを組み、TAOのバラエティに富んだステージパフォーマンスに合わせ、コシノがステージ衣装をデザインするという試みを行っていた。

今回のライブでも「TAOの勢いのある動きの中に、さらにモードが加わると面白い」というコシノジュンコの言葉通り、衣装によって男性の動きはより荒々しく、女性の動きはよりきらびやかに見える。洗練された衣装に身を包んだ出演者の演奏に観客は目を奪われていた。

ステージ上では出演者や演奏者が目まぐるしく変わるなど、オーディエンスを飽きさせない仕掛けも多々見受けられた。手拍子で観客を参加させるコミカルな演出や、出演者が客席に降りて演奏する場面など、初めてTAOのライブに足を運んだ人にも分かりやすいパフォーマンスが満載。公演中は掛け声以外で出演者が声を発する事は無かったが、演奏と光や音による演出で、日本の特有の四季が持つ美しさや力強さを感じ取れた。これも、TAOのパフォーマンス力と演出力の高さを物語っているだろう。

本編終了後も鳴り止まない拍手に応える形でステージに現れたTAOのメンバー。MCでは「今回の公演を発展させて、ゆくゆくはパリ公演を目指していきたい」と熱い想いを口にし、アンコールの演目を披露し、この日の公演は終了した。

言葉がなくても伝わるパフォーマンス、そして初めて見た人でも感動を覚える演奏力と演出力。今後もこのタッグによる公演で、日本中、いや世界中にTAOのファンは増えていくだろうと感じさせる公演であった。

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