渡邊大介さん (株式会社サイバーエージェント新規事業開発室 プロデューサー/アドマン)

例えば、クライアントが提示した予算が多すぎると感じたら、「30%の予算で目標は達成できます。残りの予算で別のことをしましょう」と提案するなど、アドバイザーのような役割を果たす。結果として、クライアントの宣伝部長とともに代理店の提案を聞き、「渡邊さんは、どう思う?」と意見を求められるほど、強い信頼関係を築くことに成功した。

「オリエンは、プレゼンのルール作り。そこに深く関わることができれば、プレゼンを有利に進めることができ、またクライアントの思いを知ることで、その満足度を高めることもできるんです」

そう胸を張る渡邊さんだが、もともとは「目立ちたがり屋で前に出たいくせに、人前に出ると緊張してしまう性格」。うまく話すため、自宅でぬいぐるみを相手に練習をしたり、本を読んで学んだりしたが、「結局は何をやっても緊張する」という結論に行き着いたという。

「いまだにどんな場面でも緊張しますが、それでいいかな、と。緊張感があると、気持ちがピシッと引き締まりますから」

相手の側に立って考えることで、プレゼンを成功させてきた渡邊さん。「intely」の展開においても、ユーザーフレンドリーな発展が期待できそうだ。

プレゼンを乗り越える3ポイント

1. オリエンは積極的に
オリエンテーションの段階から、積極的に提案していく。
本番前にクライアントとの信頼関係を築くことで、プレゼンに勝つ確率がグンとアップ。

2. 主役を資料に譲らない
パワーポイントのモニターを見ながら話すと、単なる“スライドの代弁者”になってしまう。
あくまで自分の話に注目してもらうことを意識する。

3.“BUT”を3つ入れる
接続詞の中でも引きの強い“BUT”は1時間のプレゼンで3つ入れる。
相手に疑問を抱かせてから、次のスライドに移るQ&A方式も効果的に使う。


渡邊大介さん
(株式会社サイバーエージェント新規事業開発室 プロデューサー/アドマン)

わたなべだいすけ●1982年10月28日生まれ。青山学院大学卒業。2006年の入社後から3年間、アカウントプランナーとして保険会社などのウェブキャンペーンプランニング、デジタルマーケティング業務支援に関わる。ソーシャルウェブを基軸としたマーケティング/プランニング組織・SMM Div.を立ち上げて2年間、事業責任者を務めたのち、2011年10月よりビジネスSNS「intely」の企画開発に従事。

「intely」
ビジネスパーソン向けのSNS。「公式ニュースアカウント」として数多くのニュースサイトがアカウントを持つほか、著名人も参加しており、ビジネスに関する情報収集・発信・議論などが行える。Android、iPhoneアプリも配信中。