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今年デビュー15周年を迎えたロックバンドGRAPEVINEと、8年ぶりに再始動を果たしたGREAT3が、12月13日SHIBUYA-AXにてツーマン・ライブを開催した。

GREAT3 公演情報

90年代後半のロック・シーンを共に走ってきた2組であったが、ツーマン形式での共演は今回が初。そんな、長い月日を経てようやく実現した共演。先攻はGREAT3。

GRAPEVINEのボーカル田中が、初めてGREAT3を知ったきっかけとなった曲という『DISCOMAN』や『Little Jの嘆き』。また、バンドが休止中に経験した幾つかの悲しい“別れ”を綴った『彼岸』など、新旧あわせた全10曲を披露。再始動から約6ヵ月、新メンバーとして迎えたjan(ベーシスト)との両手にも及ばないライブ本数ながら、この日は渾然一体となったステージングでオーディエンスを魅了した。また9年前、活動休止前のラストライブの会場がSHIBUYA-AXだったということもあり、ボーカル片寄明人は「こんなステキな機会を与えてくれたGRAPEVINEに感謝します」と想いを言葉にした。この日はメンバーにとっても、ファンにとってもより特別な夜となったはずだ。

続いては、GRAPEVINE。1曲目の『真昼の子供たち』から観客を一気にバインワールドに引き込んでいく。田中はMCで、「いつか東京に行ったらGREAT3とかその辺りの方達の仲間に入れてもらおうと思ってた訳です。それが15年経ってようやく叶いました、ほんまにうれしいです。ありがとうございます」と語った。この日は、全12曲を抜群のバンド・グルーヴととにかくメンバーが楽しんでいるという外へ向かった開放感、そしてまたひとつステージを上がったと思わせる超越したパフォーマンスで会場を高揚させた。

アンコールでは、GREAT3のサポートギタリストでもあり、GRAPEVINEの名監督(プロデューサー)でもある2バンドの共通人物、長田進がGRAPEVINEのステージに登場し、『エレウテリア』を披露、濃密なAXの夜は幕を閉じた。

なお、GREAT3は9年ぶりのワンマンツアー“TOUR GREAT3”を1月31日(木) 梅田クラブクアトロからスタートする。東京公演は、2月8日(金)の恵比寿リキッドルーム。チケットは発売中。