シリーズ共通の美しい輝きを放つ「honor 9」

ファーウェイ・ジャパンは、ローライトに強い独自のダブルレンズカメラを搭載し、若者をターゲットにしたSIMフリースマートフォン「honor 9」を10月12日に発売する。

「honor 9」は、光を反射する3Dカーブの美しいガラスボディに、解像度1920×1080、約5.15インチのIPS液晶ディスプレイ、従来よりモノクロセンサの画素数がアップしたダブルレンズカメラ、約800万画素のインカメラを搭載。2倍のズーム撮影機能に加え、食べ物をおいしそうに写す「フードモード」、一眼レフカメラで撮影したような美しいボケを描く「ポートレート」、フォーカスを撮影した後に自由に調整できる「ワイドアパーチャ」など、インスタグラムに投稿する写真の見栄えを良くする、豊富な撮影モードを備える。

ダブルレンズカメラは、6月に発売した「HUAWEI P10 Plus/P10」とは異なり、Leicaのレンズは採用していないが、前機種「honor 8」では約1200万画素だったモノクロセンサは約2000万画素にアップ。約1200万画素のカラーセンサとあわせ、光を効率的にコントロールし、暗い場所でも鮮やかに描写する。

CPUにはオクタコアの「Kirin 960」を採用し、急速充電対応の3200mAhのバッテリ、ファーウェイ独自の最新UI「EMUI 5.1」などを組み合わせ、パワフルな処理性能を発揮。システムパフォーマンスを改善し続ける機械学習アルゴリズムと独自のファイルシステムによって、購入直後の快適な動作が続く。

ストレージ容量は、前機種の32GBから64GBに倍増。SIMサイズはnanoSIMで、スロット数は2基。充電ポートはUSB Type-C。なお、指紋センサは背面から前面に変更した。カラーは、グローバルモデルと同じ、サファイアブルー、グレイシアグレー、「楽天モバイル」限定色のミッドナイトブラックの3色。サイズは約幅70.9×高さ147.3×奥行き7.45mm、重さは約155g。薄さは「honor 8」と同じだが、横幅は0.1mmコンパクトになり、1.8mmほど縦に長くなった。

税別価格は5万3800円で、SIMフリースマホとしてはやや高めの価格帯だ。これまで「honor」シリーズは、国内では楽天モバイルの独占販売端末として展開していたが、honorブランドをより多くのユーザーに体験してもらうため、楽天モバイルを筆頭に、インターネットイニシアティブが展開するIIJmio、全国のイオン店舗でも契約手続きができるイオンモバイルと、SIMフリー端末などを販売しているストア「NTTコムストア by gooSimseller」の4社に拡大した。

10月10日に開催した新製品発表会後の囲み取材で、ターゲットやブランド戦略に関する質問に対し、ファーウェイ・ジャパン コリア リージョン デバイス・プレジデントの呉波氏は、「“若者”とは、年齢で区分しているわけではなく、“心が若い人”を想定している。honorブランドはオンライン販売専用。基本的にオフライン(実店舗)で売らない前提で、この価格に設定にした」と返答。当初は4社限定だが、今後、状況によっては増える可能性もあるという。

「ファーウェイのスマートフォンは4シリーズで展開しており、違いは価格帯、ターゲット、販路。ただし、今回のhonor 9のように、販路は状況に応じて見直していく。ターゲットは、honorシリーズもPシリーズも同じ“若者”だが、Pシリーズはよりカメラを重視する人向け。日本では、現状HUAWEIブランドがメインだが、ロシアなど国によってはhonorブランドのほうが認知度が高く、メインになっている」と説明した。

新製品発表会には、ゲストとして楽天の大尾嘉宏人 執行役員 通信&メディアカンパニー 楽天モバイル事業 事業長、インターネットイニシアティブの矢吹重雄MVNO事業長、NTTレゾナントの鈴木基久メディア事業部長、イオンリテールの橋本昌一商品管理部 モバイル事業部 事業部長が一人ひとり挨拶し、honorシリーズの新機種の発売を喜ぶ声を寄せた。

NTTレゾナントの鈴木基久メディア事業部長は、「ファーウェイ製品は、novaシリーズから取り扱っている。人気があり、在庫切れになることも。供給が潤沢ならもっと売れる」と好調な売れ行きを明かし、「gooといえばhonorに」と意気込みを語った。(BCN・嵯峨野 芙美)