例文を丸暗記するのは、新郎新婦の期待に応えられず、また一度頭が真っ白になると、まず思い出せないので絶対にNG。「3つの袋」など、有名な格言を引用したいときは、自分や新郎新婦の経験と結びつけ、オリジナルにアレンジしたい。あくまで新郎新婦の門出を祝い、列席者にふたりの魅力を伝え、結婚式に花を添えることが目的であることを意識しよう。

また、スピーチを頼まれていなくても、「結婚式に招待されたなら、新郎新婦とのエピソードをいくつか思い出しておきましょう」と麻生さん。不意にテーブルにマイクが回ってきたときに、気の利いたコメントをしてあげるのも、家族や友人、同僚、あるいは上司や後輩としての務めだ。

今回は、「スピーチの正しい構成」「原稿の作成手順」「結婚式当日にすべきこと」の3つをまとめたチャートを掲載した。大切な人の結婚式を盛り上げるために、最善の準備をしよう。

結婚式スピーチの正しい構成と、そのポイント

1. お祝いの挨拶
覚えるのに苦労する複雑な挨拶は必要ない。「太郎さん、花子さん、ご結婚おめでとうございます」からスタート。レストランウエディングであれば「結婚おめでとう!」と軽く入ってもいいし、格調高い雰囲気にしたければ、「ご両親、ご両家の皆さまにも心からお慶び申し上げます」と付け加えよう。

2. 自己紹介
自己紹介はできるだけ端的に、新郎新婦と自分との関係がイメージしやすい表現を選ぶ。例えば、「新郎とは半ズボンを履いていた頃からの付き合いです」「花子さんと同じ部署で働いている、2年先輩の○○です」など。だからこそ紹介できるエピソードが…という“前振り”になるようにしたい。

3. エピソードの披露
スピーチのメイン。挨拶&自己紹介はある程度かたちが決まっているが、ここは完全にオリジナル。ポイントは、5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、どのように)をしっかり入れて、自分が感じたことを語る。左ページの「原稿の作成手順」を参考に、新郎新婦や列席者の心に届くスピーチをしよう。

4. ふたりへのメッセージ
エピソードで紹介した新郎新婦の「人柄や魅力」を、将来に活かしてほしい、という気持ちを言葉に表す。ふたりの出会いがサッカーサークルなら「家庭という新しいグラウンドで、パス交換をしながら、ゴールをたくさん決めてください」など。格言を使う際には、説教くさくならないよう注意を。

5. 結びの挨拶
スピーチ全体を締める大切な部分。最も簡単なのは、最初の挨拶をそのまま繰り返すこと。講演やセミナーでもよく使われる方法なので、覚えておくと便利だ。また、「本日はお招きいただき、ありがとうございました」など、感謝の気持ちを表すのも。すっきり締められるシンプルな言葉を選ぼう。