“超個性派”リス・エヴァンス、話題の歴史ミステリーに自ら志願

2012.12.19 18:5配信
『もうひとりのシェイクスピア』(C)2011 Columbia Pictures Industries, Inc. and Beverly Blvd LLC All Rights Reserved

イギリスを代表する劇作家ウィリアム・シェイクスピアに、別の代筆者がいたという仮説を描いたローランド・エメリッヒ監督の歴史ミステリー『もうひとりのシェイクスピア』の公開を前に、主演を務めた俳優のリス・エヴァンスがインタビューに応じ、本作の主人公である貴族作家・オックスフォード伯役を自ら志願したことを明かした。

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エヴァンスといえば、英国アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた『ノッティングヒルの恋人』で主人公(ヒュー・グラント)と同居する変人のスパイク役、『パイレーツ・ロック』では怪しげでセクシーなラジオDJのギャビン役などで強烈な印象を残したイギリスきっての個性派俳優。今年はハリウッド超大作『アメイジング・スパイダーマン』で宿敵ザ・リザード(Dr.コナーズ)役を演じ、単なる悪役という枠を超えて、良心の呵責に悩む科学者の内面を表現した。また、覆面アーティストのバンクシーが初監督した『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』のナレーションを担当するなど、ふり幅の広いキャリアで大活躍している。

そんなエヴァンスが本作で演じるのは、現時点でシェイクスピアの名作を代筆した“最有力候補”と目される貴族作家・オックスフォード伯エドワード・ド・ヴィア。エリザベス朝のコスチュームに身を包み、格調と気品あふれるイギリス貴族に変身した彼が、キャラクターの持つ気高い知的さを見事に演じきった。舞台俳優としてキャリアを歩み始めたエヴァンスだからこその“底力”が、主人公に生身の説得力を息づかせている。

「きっと製作陣が僕に望むのはシェイクスピアの役だろうけど、実際はオックスフォード伯を演じてみたかった。そこでローランドに言ったんだ。もしあなたが“乗りやすい馬”が欲しいなら、僕にシェイクスピア役をオファーするでしょう。でももしあなたが“勇気ある男”になりたいなら、オックスフォード伯をくださいってね」(エヴァンス)。この言葉に心動かされたエメリッヒ監督は、エヴァンスの起用を即決し「実際、リスは素晴らしい演技をし、それも楽々と演じたと言ってもいいほどだった。リスは現場で役に変身していくタイプ。身のこなしもまったく変わるし、まさにオックスフォード伯がそこに現れるんだ」と手放しで絶賛している。

数々の名作を生み出しながら、名前を隠すことになったオックスフォード伯の半生をエリザベス一世との愛憎、宮廷を舞台にした政治謀略の渦などを交え重厚に描く本作。エヴァンスをはじめ、デヴィッド・シューリス、ヴァネッサ・レッドグレイヴ、そして“サー”の称号を持つ現代最高のシェイクスピア俳優であるデレク・ジャコビ卿など、英国ファンにはたまらない豪華キャストのアンサンブルも大きな見どころだ。

『もうひとりのシェイクスピア』

文:内田 涼

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