©︎Disney 撮影:阿部章仁

2021年6月24日(木)、NOMURA 野村證券ミュージカルシアター JR東日本四季劇場[春]にて、ディズニー最新ミュージカル『アナと雪の女王』東京公演が、ついに開幕!

2013年に劇場公開され、日本でも大ヒットを記録したディズニー映画『アナと雪の女王』を舞台化したこの作品は、まず2018年3月にニューヨークのブロードウェイで初演されました。

私はエルサガチオタクなのでニューヨークまで見に行きましたが、劇団四季の『アナと雪の女王』は、私が見たブロードウェイ版を超えた作品。

『アナと雪の女王』という世界を愛するすべての人に見て欲しい、この作品の魅力をお伝えします!

進化し続ける『アナと雪の女王』の世界

劇団四季の『アナと雪の女王』を、絶対に見て欲しい理由があります。

それは、このミュージカルが、2013年に公開された映画『アナと雪の女王』よりも深く「進化」している作品だからです。

ここから先はオタク特有の早口で解説していきますが、まず2018年にニューヨークのブロードウェイで上演された『Frozen』(2018年版とします)の時点で、すでに映画から10曲以上新曲が追加されており、そのどれもが映画版で不足していた部分を補う楽曲になっていました。

特にエルサが歌う「モンスター」は、エルサの悲痛な決意が力強く歌われる、悲しくも素晴らしい名曲です。

これまでも、ディズニー作品が舞台化するにあたり、どうしても映画版でしか演出できない部分のシナリオが少し変わってしまうことをご存知の方も多いかと思いますが、『アナと雪の女王』の場合、映画から改変されたシナリオがより良い方へ進化しました。

ネタバレになってしまうのであまり多くは言えませんが、映画版を見たときに少し首を捻った人こそ、このミュージカル『アナと雪の女王』を見て欲しい、とすら思います。

「進化」はシナリオの細かな変化だけではありません。

2018年にブロードウェイで上演された『Frozen』は、その後2020年2月に、主要キャストが卒業し、ポスタービジュアルやグッズも一新されました。

ですが、この2020年版のブロードウェイミュージカル『Frozen』では、それら以外にも大きな変更点があります。

それは、映画でもあった、アナがエルサの氷の宮殿に訪れた際に、姉妹ふたりで歌う楽曲「生まれて初めて(リプライズ)」がなくなり、代わりに同じシーンに新曲「あなたを失いたくない」が追加されたことです。

涙無くしては聞けない、全世界の姉妹オタクが聞きたかった歌なんですよ、これ。

この曲は、ブロードウェイ開幕後に行われたアメリカツアー公演で追加された曲ですが、私が見に行った2018年版ではまだ存在していない曲でした。

新キャストとなった2020年版でも歌われていたこの曲ですが、残念ながら2020年版のブロードウェイ作品『Frozen』は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で、2020年5月に公演自体が終了してしまっています。

日本以外でも、2021年9月から再開されるアメリカツアー公演や、現在公演中のオーストラリア、今後公演が予定されているイギリスとドイツでもこの曲を聴けるチャンスはあるのですが、このご時世海外遠征は厳しいですよね。

なので日本にいる姉妹のオタク、本当に運がいいんです、マジで。

どうしてここまでこの曲を推すかというと、私が映画版を見てずっとモヤモヤしていたシーンの答えのような楽曲だからなんですね。

映画版では、氷の宮殿に訪れたアナは、自分の力が暴走してアレンデールを雪で閉ざしてしまったことを知ったエルサに、「エルサなら出来るよ! 」と背中を押し、怯えるエルサをさらに混乱させていました。

ですが、「生まれてはじめて(リプライズ)」の台詞部分、“Sure you can! I know you can! ”で終わっていたセリフに、2018年版ではたった一言、追加されたのです。

“I'll help you!” 、と。

日本語にするのであれば、「エルサなら出来るよ! 私が手伝うから! 」となりますでしょうか。

2018年版では、改めて言葉にして、アナがエルサに寄り添うことが強調されていたため、姉妹のオタクである私はこの一言で大号泣でした。

2020年版、さらに劇団四季版では、「生まれて初めて(リプライズ)」から「あなたを失いたくない」に楽曲が挿し変わっているため、この台詞は日本語では聞けないのですが、この台詞を5億倍エモくした曲が、「あなたを失いたくない」になっているのです。

絶対にハンカチを手に持って観劇に臨んでください。

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