映像を駆使して“心の中”を描く。映画『ライフ・オブ・パイ』が挑むものとは?

2012.12.20 12:58配信
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』 (C)2012 TWENTIETH CENTURY FOX FILM

『ブロークバック・マウンテン』や『ラスト、コーション』で知られる名匠アン・リー監督の最新作『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』の特別映像がこのほど公開された。

特別映像

本作は、動物園経営者を父に持つ16歳の少年パイ・パテルが船の事故に遭い、どう猛なベンガル・トラと小さな救命ボートに乗り込んで227日にもおよぶサバイバル生活を展開する様を、美しい自然の風景を交えて描き出した感動作だ。

このほど公開されたのは、映画のダイジェストシーンとメイキング映像を中心に、リー監督が作品に対する想いを語るもの。本作を「複雑で洗練された本だ。同時に映像化するのが難しくもある」と分析するリー監督は、本作でリアルな自然描写を用いて登場人物の心象風景を描く、という難題に挑んだ。多くのサバイバル映画に登場する自然は、生存をおびやかす“脅威”でしかないが「つねに登場人物にこだわって映画をつくる」と宣言するリー監督は、恐ろしくも美しい自然を用いて、主人公パイ少年の“心の中”を描き出した。

このほど公開された映像にも荒れ狂う海や、波ひとつない海面、クラゲの光で宝石のように輝く水面が描かれているが、それらはすべて巨大な撮影用水槽とデジタル技術を駆使して描かれたパイ少年の“心の旅”の描写だ。映像の中でもリー監督は「不安定な要素と向き合い、心の動きを描きたい」と語っている。ちなみに本作の撮影を担当したのは、デイヴィッド・フィンチャー監督の作品を多く手がけ、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』でデジタル撮影で初めてアカデミー撮影賞と全米撮影監督協会賞にノミネートされた気鋭のフォトグラファー、クラウディオ・ミランダ。彼とリー監督が3D映像で描き出す自然は、物語の“背景”や“舞台”に収まらない広がりをもっているようだ。

『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
2013年1月25日(金) TOHOシネマズ 日劇ほか全国公開
※3D/2D同時上映

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