エレクトロラックスのロゴ

【LOGOS~企業や製品の顔となるロゴの歴史を追う】 日本で掃除機やミキサーを展開するエレクトロラックスは、1912年に創業したスウェーデンの家電メーカーだ。100年以上も世界で活躍する老舗のロゴは何度も形を変えて今に至るが、理念は変わらずに受け継いでいる。

エレクトロラックスのHome Care & SDA Head ofProduct Line & Marketingの渡邉貴子氏は「歴代のロゴには、すばらしいデザイン・製品でお客様にひらめきを与え、よろこばせ、満足させる、という理念が込められている」と説明する。

現在の社名「Electrolux」も、電気を示す「Electro」と、品質が高い様子を表す「luxury」の意味を併せ持ち、創業からの理念を体現している。

創業当時のロゴは、世界を照らす太陽を表していた。元は、前身でもある「Lux」時代に製造していたランプの光だったが、エレクトロラックスになると、さらに広くを照らす太陽の光に変更した。

現在のロゴは、デザインが大きく変わっている。「現代的で見やすく、どこでも使えるように意識したデザイン」(渡邉氏)として、1962年にスイスのデザイナーが考案した。

特徴的なのは、社名の左にある四角いロゴだ。モチーフにしたのは社名の頭文字「E」。上下の線を長く、中央の線を短く描き、線の先端同士を広げてつなげることで四角と円とEを同時に描き出し、デザイン性の高さを表現した。以降、文字とEのサイズを微調整しながら、2014年に現在のデザインに落ち着いた。

現行のコーポレートロゴが生まれたのは2014年。「現代的で見やすく、どこでも使えるように意識したデザイン」(渡邉氏)として、文字やEのサイズを決定した。食器洗い機やロボット掃除機など、先端技術の先駆けとしても有名なエレクトロラックス。これからも理念に基づき「消費者の生活を良くする」目標を追い続ける。(BCN・南雲 亮平)

※『BCN RETAIL REVIEW』2017年10月号から転載