実は常設展もハンパじゃないんです……!

 

展示内容は、映像にまつわるさまざまな仕組みをわかりやすく解説するというもの。地元の小学生も社会科見学などでよく訪れるそうです。そもそもSKIPシティの敷地内にある空き地が映画の撮影に使われることが多いそうで、常設展の入り口には、山田洋次監督『母べえ』で実際に使用されたセットの一部が展示されていました。

 

ブラウン管やデジタル放送画面の仕組みなど映像の原理を勉強したあとは、映画制作のプロセスを紹介するパートへ。ん? ガラスケースに入ったこの紙切れは……えっ! 黒澤明監督の直筆絵コンテ!? こっちには『メン・イン・ブラック2』の撮影で実際に使用した黒スーツ!? その他にも『スターシップ・トゥルーパーズ』の宇宙船(これも実物)があったりと、なんか映像ミュージアム、実はけっこうすごいのでは!?(←失礼) 実物関係は写真撮影NGだったので、ぜひ現場で確認してみてください!
 

 

その奥には撮影体験ができるコーナーが出現。レーンが敷かれた本格的なセットで、カメラマンと俳優それぞれの視点で撮影現場を体験することができます。
 

 

こちらのマシーンでは「編集」の概念を体験できます。タッチパネルで3つの場面を並べ替え、別のストーリーを作るというもの。「同じ素材を使っても見せ方によって意味が180度変わる」という編集のパワーを体験することで、普段見ているニュースでも編集のマジックが使われていることがある……と、子どもたちのメディアリテラシーを高めようという目的もあるのだとか。というか大人がやっても全然おもしろい!
 

 

この他にも『忍たま乱太郎』のアニメに合わせてアフレコができたり、『ローマの休日』よろしく実写合成が体験できたりと、超充実の内容になっています。これ、メディアの仕組みやあり方の基礎を学ぶという意味で、『メディア/アイドル ミュージアム』の展示を見る前フリとしても最適な内容になっているので、ぜひ常設展もセットで見るのをオススメします。いやほんとにびっくりしました。これを社会科見学できる川口の小学生がうらやましい!
 

しかしこれで終わりではないんです。別フロアに進むとそこには本格的なテレビスタジオがあり、取材当日には県内の小学生が番組収録を行なっていました。周辺の小学校では年に数十時間を使って「テレビ番組制作」の授業を行なっているのだそうです。 

カメラ片手に取材をしてVTRを編集、最終的にスタジオでキャスター・カメラマン・スイッチャー・音声などをクラス全員で割り振り、ひとつの番組をパッケージするという授業を通して、コミュニケーション力や協力してモノを生み出す喜びを学ぶのだとか。ええーーこんな授業すげー受けてみたかった! 超楽しそうだし、しっかり人生に役立つことが学べそうないい授業だなあ……。

と、思わぬところで映像ミュージアムの底力に驚き、感動しちゃいました。『メディア/アイドル ミュージアム』に行く際は、ぜひ常設展も楽しんでみてくださいね!


SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ 映像ミュージアム 公式HP
企画展『メディア/アイドル ミュージアム』 公式HP
会期:開催中~2013年4月7日(日)