『世界にひとつのプレイブック』(C)2012 SLPTWC Films,LLC. All Rights Reserved.

本年度のゴールデン・グローブ賞で主要4部門にノミネートされている映画『世界にひとつのプレイブック』の予告編がこのほど公開された。“共感度No1の感動作”というコピーから想像もつかないほど過激で、躍動感のある映像だ。

『世界にひとつのプレイブック』予告編

映画のタイトルになっている“プレイブック”とは、アメリカンフットボールでそれぞれのチームがつくる“作戦図”のこと。本作は、家も仕事も妻も失った元教師の男パットが、同じように問題を抱えた女性ティファニーと出会い、周囲の人々を巻き込みながら再起の道をひた走り、誰のマネもしないで自分たちだけの“プレイブック”を作り出すまでを描いた感動作だ。ブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンスの絶妙な掛け合いと、刺激的なストーリーテリングが高い評価を集め、すでに数々の映画賞を受賞。ゴールデン・グローブに続いて発表される米アカデミー賞でも複数の部門で候補入りすることが予想されている。

このほど公開された予告編はクーパー演じる主人公のパットが、アーネスト・ヘミングウェイの小説『武器よさらば』を穏やかに読んでいたかと思えば、いきなりブチキレてペーパーバックを窓の外に放り投げる強烈な場面から始まる。妻に浮気され、心のバランスを崩した彼の前に突然現われたのは、夫と死別して同じく心のバランスを崩してしまった女性ティファニー。ふたりは自分の過去も、目の前の相手もうまく受け入れることができないまま、ダンスのレッスンに励み、時に言い合い、時に抱き合い、いつしかしっかりと手を握っていく。また予告にはパットの父を演じた名優ロバート・デ・ニーロや、パットの“病院仲間”を演じたクリス・タッカーも登場し、再起のドラマを盛り上げる。

本作を監督したのは前作『ザ・ファイター』でクリスチャン・ベールとメリッサ・レオにオスカーをもたらしたデヴィット・O・ラッセル監督。前作では、人生の道をあやまってしまったボクサーの兄弟のドラマを実話を基に描き、確かな語り口と刺激的な描写が高い評価を集めたが、本作ではそれ上回る高評価を集めている。

『世界にひとつのプレイブック』
2月22日(金) TOHOシネマズシャンテ、新宿武蔵野館ほか全国順次公開