■とりあえず年収の1割貯める方法を考える

まずは、年収の10%を目標に貯蓄計画を考えてみます(もっと貯められる人は随時数字を入れ替えてみてください)。

年収の1割を貯める、ということはつまり、(昨年の年収×0.1÷12)を毎月の貯蓄目標にするということです。年収が400万円だった人なら、毎月の3万3333円になります。

今まで貯めていない人からすると「無理無理!絶対無理!」と思うことでしょう。しかし「生活して使った残りを貯める」という発想をしている限り、お金はいつまでたっても貯まりません。なぜなら給料日までにぴったり使うように自動調整して財布を空っぽにしてしまうからです。

あるいは「もっと年収が増えてから貯めます」という人もいつまでたっても貯まりません。そういう人は年収が増えると出費も同程度増やしてしまうのがオチだからです。言い訳は年始の計画ではNGです。

そこで有効なのは「強制的・自動的に積み立てる」仕組みです。銀行では「積立預金」というサービスがあり、指定日に指定金額を自動的に定期預金に預け入れするサービスがあります。たいていは店頭で手続きしなければならないのが面倒なのですが、給与振込日の翌日に先ほど計算した金額を指定しておけば、確実に貯金がスタートできます。

1月の最初の給与振込日までに銀行に駆け込んで、手続きをしてみてください。「今年こそは貯める男になる!」「今年こそは貯める女になる!」と意気込んだり、苦労やガマンをするくらいなら、ちょっとした手続きをしておくほうが簡単に目標を実現できるのです。

(なお、投資に興味がある人は、同種の仕組みで投資信託を買う「積立投資信託」を使ってみるといいでしょう)