(左から)小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、阿部寛、大竹しのぶ、忽那汐里、行定勲監督

直木賞作家・井上荒野氏の同名小説を映画化した恋愛群像劇『つやのよる 愛に関わった、女たちの物語』の完成披露試写会が8日、都内で行われ、主演を務める阿部寛をはじめ、共演する小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、忽那汐里、大竹しのぶ、メガホンを執る行定勲監督が舞台あいさつに立った。

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恋愛に対して奔放な妻“艶(つや)”に翻弄されながら、愛を貫く主人公・松生春二(阿部)をはじめ、かつて夫や恋人が艶と関係をもった女性たちがそれぞれの“愛”を追い求める大人のラブストーリー。豪華キャスト陣が初めて顔を揃えたこの日、阿部は「皆さんが惜しげもなく、台本をしのぐ芝居をされている。そこまで見せていいのか…という驚きと爽快さを感じるほど」と女優たちの熱演に圧倒されていた。

一方、女優陣も作品への思い入れは格別で「大人の恋愛アンサンブルで、日本にはあまりない作品」(小泉)、「男女のかわいさとおかしさが詰まったすてきな作品」(野波)、「普段とは違った役者さんの顔が見られるのは映画ならでは。特に阿部さんとママチャリに乗れたのがいい思い出」(風吹)、「(年齢的に)男女の愛については、計り知れない部分も多いが、大先輩が集う作品に携われるのはうれしいこと」(忽那)と熱のこもったアピール。また、主人公の前妻を演じる大竹は「離婚した夫を思い続けるという、自分とはかけ離れている」と自身の役柄を語り、笑いを誘っていた。

そんな豪華キャストを前に、行定監督は「愛という形にできない曖昧なものを描く上で、ここにいるキャストの方々は絶対必要だった」と明言。女優陣への演出については「登場人物の心理や精神状態、表情はすべてお任せした」といい、「女性がもつ怖さと美しさを目の当たりにし、自分がいかに女性のことをわかっていないか、改めて勉強になった」と振り返っていた。

『つやのよる 愛に関わった、女たちの物語』
1月26日(土)全国ロードショー