外貨運用の鉄則は“最初から大きなリスクを取らないこと”

おっと、いきなりムズカシメな言葉がズラズラ出てきました……! 自分はいま27歳なのですが、正直“外貨運用”という言葉をまわりで聞く機会はありませんでした。例えば20~30代くらいの若い人たちでも、“外貨運用”って普通にしてるものなのでしょうか?

「確かにシティバンクのお客様の中でも、その年代のお客様の割合は比較的少ない方ではあります。ただ若い方々は、純粋な投資というよりは、海外に旅行や出張に行かれるときに『外貨の実需を利用する』という目的をもっている方が多いと思います。例えば弊行では海外のATM利用ができるという利点もございますので、そういったニーズから弊行に外貨の口座を開かれるお客様も多いです」
 

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例えば円安のときに日本で外貨口座にお金を預ければ、その後為替レートが変わっても預金額は変わることなく、ドルであれば出先の海外のATMで引き出すことができる。それならイメージしやすいですね。これには、口座に預けた米ドル預金をそのまま現地ATMで引き出すことができる『シティバンク外貨キャッシュカード』が便利です。

「また、少子高齢化に伴い公的年金制度への不安が高まるにつれて、若い人の間で保険商品の需要も増えています。日本人というのは世界的に見ても“保険が大好きな国民”なんです。そのため、ご自身の生活と密着して、現実的に考えるお客様が多いのでしょう。短期的な運用ではなく老後の資産形成のために、“お金が減っていく保険”ではなく“貯蓄性の高い保険”に魅力を感じているお客様が多いようです」

確かに毎月けっこうな額の年金を支払っていますが、年金制度が自分の老後までちゃんと残っているのかと考えると、不安も少なくありません。還暦を迎えるころの自分のために、今あるお金をどう使うのか――これって、「自分がこの先の人生をどう生きていくのか」という大きな話にもつながっていくことかも。

でも急に外貨運用と言われても、何から手をつければいいのかわからないというのが正直なところ。外貨運用を始めるうえで“初心者がこれだけは守っておくべきポイント”って、あるのでしょうか。

「まずこれは初心者に限らない話なのですが、“最初から大きなリスクを取らないこと”。例えば、最初から全額投資してコレに賭けるぞ!というような方もいらっしゃるのですが、私はオススメしません。次に“生活資金と運用資金はしっかり分けること”。それに“買う商品の特性をしっかり理解すること”、“自分自身のリスクの許容度をしっかり知ること”も大事ですね。キャパシティ以上のお酒を飲むと具合が悪くなってしまうように、自分のお金の許容度を自覚することは大切です」

なんだか当たり前のことのように聞こえますが、百戦錬磨のお金のプロである二瓶さんの口から聞くと、ズシリと重みがあります。まずは自分の身の丈を知ることが大事なんですね。