「2013 International CES」が開幕

【ラスベガス発】全米家電協会(CEA)が主催する世界最大のコンシューマエレクトロニクスの祭典「2013 International CES(CES 2013)」が、現地時間の1月8日、米ネバダ州ラスベガスで開幕した。約150カ国から3000社の企業が参加して、11日まで開催される。

開幕前日の7日から主要メーカーのプレスカンファレンスやイベントが催され、さまざまな新製品や新技術がお目見えした。今年のCESの“大きな”主役はテレビ。それも4Kテレビだ。

4Kテレビとは、表示パネルの解像度がフルHDの4倍あるテレビのこと。フルHDの解像度は1920×1080ピクセルだが、4Kパネルの解像度は3840×2160ピクセル。薄型テレビの大型化に加え、あたかもそこに実体があるかのようなリアルで高精細な映像を楽しめる。

国内メーカー第一弾として、東芝が4K対応の58V型、65V型、84V型の3モデルを今春に発売すると発表した。また、2013年春に米国で始めるテレビ向けクラウドサービスも紹介。番組出演者情報の検索に加え、大画面テレビでニュース動画の視聴や、番組情報、ユーザー間のメッセージ共有などができる。

続いて、シャープも国内で発表したモデルとは異なる4K対応テレビ「AQOS Ultra HD」(北米名)を発表した。また、ブースではNHKと共同開発した85V型の8K対応テレビを参考展示している。

ソニーは、開幕前夜に開催したプレスカンファレンスで、65型と55型の4K対応テレビを追加発表した。さらに、試作機ながら、4K対応の56型有機ELテレビも発表。画質と精細感の高さは圧巻だ。

パナソニックは、8日朝の基調講演に登壇した都賀一宏社長がいくつかの新製品を紹介するなかで、56V型の4K対応有機ELテレビやWindows 8を搭載した4K対応20インチタブレットなどを紹介した。ただし、現段階でどちらも製品化は未定だという。

アジア勢も負けてはいない。韓国のLG電子は、55V型有機ELテレビを北米市場で3月に発売すると発表した。4K対応テレビも、発表済みの84V型だけでなく、55V型と65V型をラインアップに加えている。

サムスン電子は、これまでに試作展示してきた85V型の4K対応テレビや55V型の有機ELテレビを正式に発表。発売時期や価格は明言しなかったが、北米市場に投入する予定だ。

今年は50V型以上の大型テレビは「4K対応」「有機EL」がキーワードとなる一年になりそうだ。(デジタル&家電ライター/コヤマタカヒロ)