『ジャンゴ 繋がれざる者』を手がけたクエンティン・タランティーノ監督

最新作『ジャンゴ 繋がれざる者』が全米で大成功をおさめたクエンティン・タランティーノ監督が、昨日の第85回アカデミー賞ノミネートの発表を受けて、コメントを寄せた。

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本作は、作品賞、助演男優賞、脚本賞、撮影賞、音響編集賞にノミネートされた。タランティーノ監督はまず「アカデミー賞はすばらしい」とした上で「賞のために映画をつくっているわけではない。アカデミー賞から評価されるからといって映画が今以上によくなるわけではないし、逆に評価されないからと言って映画が悪くなるわけでもない。むしろタイミングの問題だよね」とコメント。「アカデミー賞は楽しくて名誉なことだし、パーティーやイベントに招待されるのはナイスなことだよ! 1年の終わりに映画の成功を祝福するのは楽しい時間だね」と語っているが、賞の行方に決して左右されないタランティーノ監督の“ブレない”姿勢が改めて明らかになった。

タランティーノ監督は作り手であると同時に熱狂的な映画ファンであり、賞には決して選ばれない映画、なぜかオスカーを獲れなかった映画、陽の目を見なかった映画の中に、真の傑作や観客を魅了する作品があることを知っている。彼のクルーは撮影のロバート・リチャードソンをはじめ、オスカー受賞経験者も多いが、タランティーノ監督はつねに賞ではなく、自分と観客のために新作を撮り続けているようだ。

本作は、19世紀のアメリカ南部を舞台に、賞金稼ぎのキング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)によって自由を得た主人公ジャンゴ(ジェイミー・フォックス)が、はなればなれになってしまった妻ブルームヒルダを救いだすべく、極悪非道な農場主キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)と壮絶な戦いを繰り広げる姿を描いている。

『ジャンゴ 繋がれざる者』
3月1日(金)より丸の内ピカデリーほか全国ロードショー