『テッド』のセス・マクファーレン監督

18日(金)より公開される、全米で2億ドル超の大ヒットを記録したコメディ映画『テッド』。本作の監督を務めたのは、ブラックジョーク満載のアニメ『ファミリー・ガイ』のクリエイターとして知られるセス・マクファーレンだ。『テッド』の大ヒットを受けて、2月に行われるアカデミー賞授賞式で司会を務めることになったこのハリウッドの“時の人”が自作について語ったコメントが届いた。

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本作は、命が宿ったテディベアと、大人になりきれない中年男の奇妙な友情を描くコメディ。斬新な設定が話題を呼んでいるが、このアイデアについて「僕はもともと動物と話すのが大好きなんだ」と語るマクファーレン。「子供の頃から『マペット・ショー』なんかを観ていたんだけど、『アバター』や『ロード・オブ・ザ・リング』のようにモーションキャプチャー技術が進化した今は、こんな映画を作る絶好の機会だと思ったんだ。それにそういう技術を誰もコメディ映画で試していないだろ。現在のハリウッドのコメディ映画はリアリズム重視のものばかりだけど、かつては『ゴーストバスターズ』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』みたいに、ファンタジー要素を含んだコメディ映画も多かった。『テッド』は、80年代のファンタスティックなスピルバーグ的マジックと、現代的でシュールなアドリブコメディの融合なんだよ」

また、不良中年に育ってしまったテディベア、テッドというキャラクターについては、「特に誰かがモデルというわけじゃなくて、こいつはただのボストン・ガイなんだ」と説明。「純粋で無垢なぬいぐるみが、卑猥でドラッグ好きになってしまうんだけど、ボストンに生まれたらそれは至って普通のこと。僕はあそこの方言に囲まれて育ったけど、あんなボストン野郎をたくさん知ってるよ」

そんな内容だけにR指定になってしまった本作だが、テッドのキュートさゆえに一見ファミリー映画のようにも見える。幼児が「この映画を観たい」とねだる懸念があるのでは、と指摘されたマクファーレンは、「ネットで“テッド 映画”と検索して初めの何行かを読めば、子供を連れて行っていいかどうかわかる。その程度の調べものは両親の責任だよ」とバッサリ。「これはある男と想像上のキャラクターの心温まる物語だ。ただ、あちこちに大人が腹を抱えて笑うようなえげつないジョークが散りばめてある。R指定の『E.T.』だと思ってもらえれば理想的かな(笑)」

『テッド』


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