舞台あいさつの様子

第8回“このミステリーがすごい!”大賞を受賞した中山七里原作の同名小説を映画化した『さよならドビュッシー』の完成報告イベントが17日、東京・銀座のヤマハホールで行われ、主演を務める橋本愛をはじめ、本作で俳優デビューを飾った現役ピアニストの清塚信也、俳優としても活躍し10年ぶりにメガホンを執った利重剛監督らが舞台あいさつに立った。

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映画はピアニストを志す16歳の主人公・遥(橋本)が、コンクール優勝を目指しレッスンに励む中で、不可解な事件に巻き込まれていく姿を描いたミステリー。イベントでは12日に誕生日を迎えた橋本を祝おうと、サプライズで特製の“ピアノ型”ケーキが用意されたが、当の橋本は「もう5日も経っているので…」と少々戸惑った様子。それでも「ありがとうございます」とあいさつし、本作の撮影で磨いたピアノの腕前を生披露した。

また、橋本はヒロインの運命を一変させる火事のシーンを振り返り「今日、急に思い出したんですけど、火事のシーンで、私、死にかけたんです。火力が強くて、監督が止める前に逃げ出しちゃって…」と告白。これには利重監督も申し訳なさそうな表情だった。

一方、演技に初挑戦した清塚は「ピアノでの表現と、演技の表現は違うと思うので、それを真剣に考えながら演じました」とコメント。孤独な遥を献身的に支えるピアノ教師の洋介を演じ、利重監督は「俳優としても素晴らしい才能を持っている。監督なので(笑)、間近で何回もピアノ演奏を聴かせてもらうこともできた」と清塚の演技に太鼓判を押した。

イベントには原作者の中山氏も駆けつけ「一映画ファンとして、この作品を観ないという選択肢はありません!」と最上級のお墨付き。利重監督は「映像化が非常に難しい原作だった」と認める一方、「ハードルが高い分、やる気になりましたね。小説ファン、音楽ファン、映画ファンに満足してもらえる作品になっていれば」とアピールしていた。

『さよならドビュッシー』
1月26日(土)全国ロードショー