本を読んだり、絵を鑑賞したり、その時に何を感じるかは人それぞれ、十人十色。
でも、もし、ある本を読んだ後の"読後感"を「コーヒー」という形で、味わうことができたなら…。

「NEC」の"AI(人工知能)"、コーヒー豆専門店「やなか珈琲」、コーヒー豆の品質を見極め各豆の本来の風味や味わいの味覚を検査する専門職"カップテスター"のコラボレーションにより、名作文学の読後感をコーヒーの味わいで再現したブレンドコーヒー「飲める文庫」が開発されました。

「読書の日」の10月27日(金)より、やなか珈琲店の店舗にて期間限定で販売されます。

この「飲める文庫」はどのように開発されたかというと、NECのデータサイエンティストが、文学作品に関する1万件以上のレビュー文(読後感)をコーヒーの味覚指標(苦味/甘味/余韻/クリア感/飲みごたえ)に変換した学習データを作成。

例えば、このような感じで味覚指標が抽出されています。

苦味:悲しい結末だった。切なさが湧きあがってきた。
甘味:青春時代の懐かしさを感じた。
余韻:人生について考えさせられる一冊だった。心に残る素晴らしい作品だった。
クリア感:テンポが良く爽快で一気に読めた。
飲みごたえ:読むのに時間がかかったが十分楽しめた。

その後、その学習データとソフトに投入し、分析モデルを作成。

そして、その分析モデルを用いて6点の名作文学のレビュー文を分析し、味覚指標のレーダーチャートをそれぞれ作成し、そのチャートをレシピとして、やなか珈琲店のカップテスターが6種のブレンドコーヒーを考案、開発したのだそう。

今回対象になったのは、島崎藤村 著「若菜集」、太宰治 著「人間失格」、夏目漱石 著「吾輩は猫である」「こころ」「三四郎」、森鷗外 著「舞姫」の6つの作品。

AIによって分析された多くの人の読後感は、それぞれこんなコーヒーになりました。