『アクションドローイングHERO』 『アクションドローイングHERO』

アートとパフォーマンスとコメディを融合した観客参加型エンターテイメント『アクションドローイング HERO』が1月26日、東京・六本木ブルーシアターにて開幕した。初日には特別ゲストとして女優の国生さゆりが来場。観客参加のパートでは観客のひとりとしてステージに上がり、パフォーマンスに参加した。終演後には4人のパフォーマーと国生が囲み取材に応じた。

アクションドローイングHERO 公演情報

『アクションドローイング HERO』は、韓国・ソウルにてスタートし、その後、北京、上海、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシアなどで上演され、各国で称賛を受けたアートパフォーマンスだ。韓国では常設劇場を2館も持つほどの人気ぶり。彼らのステージは言葉に頼らないからこそ、大人も子どもも楽しめる。今回の来日公演でも4人の韓国人パフォーマーたちはセリフを使わず、短い掛け声と、最先端の映像技術やダンス、そして軽快なコメディを駆使して客席を盛り上げ、次々と絵を完成させていった。単にダンスやコントなどをしながら絵を描くのではなく、描き方自体にも様々な演出がこらされており、たとえば4人が別々のキャンバスに絵を描いていたかと思えば、突然その絵が組み合わさり、目の前に1枚の大きなマイケル・ジャクソンの絵が現れた瞬間には、会場から大きな驚きの声があがった。キューブを使って絵を作っていくキューブ・ドローイングや、夜行塗料に光で描いていくライト・ドローイング、水の上に浮かべた絵具で絵を描いていくマーブリングなど、様々な手法がおもしろく、完成して出来上がった意外な作品に会場は何度も沸いていた。

客席でステージを堪能した国生は「私も絵を描きたくなりました! パフォーマンスがおもしろいし、完成する絵のクオリティも高くてびっくり。何よりキャストの皆さんのサービス精神に感心。ステージと客席が一体になっていて、じっと座っていられませんでした。私の近くの席に座っていた子どもたちもとても楽しんでいて、まさに子どもから大人まで、みんなで楽しめる作品」とコメント。リーダーのキム・フンナムは上演を終えて「日本のお客さんは控えめだと聞いていましたが、実際はそうではなくて、想像以上にノッてくれて安心しました」と手ごたえを感じた様子だ。本場韓国の劇場まで行かなくとも、日本で観られるこのチャンスに、家族そろってアートパフォーマンスを楽しんでみてはどうだろうか。

公演は2月24日(日)まで六本木ブルーシアターにて。チケット発売中。

取材・文:大林計隆