■文房具メーカー・パイロットのペン字講座は低価格!

最後に紹介するのが、文房具メーカー・パイロットが運営する「パイロットペン習字通信講座」です。受講料は新規入会で年会費12,600円。続けて入会する場合や、会員の家族が入会する場合は、年会費が8,400円と割引になります。他社講座と比べて割安ですが、一括支払いのみ。教材は5冊のテキストと、学習ガイド(添削課題集)が1冊の合計6冊。添削は毎月1回で合計12回となっています。毎月の提出締切日は決まっているものの、1年の入会期間内であれば、その提出締切日を過ぎても添削は受けられます。

テキストは「かな編」と「漢字編」の文字種別に加えて「タテ書き」「ヨコ書き」と、書く方向別にまとめられています。日本語の基本はタテ書きですが、実生活ではヨコ書きの文章を書くことも多いもの。数字やアルファベット混じりのヨコ書き文の書き方も、合わせて練習できる内容になっています。

パイロットだけの特長は、お手本が選べること。文字の型ごとに、4つのグループに指導陣が別れており、自分の好きな型のお手本を、その4タイプから選べます。「こんな雰囲気の字が書きたい」という希望に応えてくれるシステムですね。また、価格が安いのもうれしい点です。

以上、3つのペン字講座を比較しましたが、分かりやすいよう、項目別で一覧表にしてみました。

一言で特長をまとめると「伝統の学文社」に、「受講期間とバリエーションのユーキャン」、そして「安さのパイロット」といったところです。

「1日20分の練習」を半年続ければ、その総時間は約60時間と約丸3日分。各種の資格習得の勉強時間と比較すると、かなり短い時間です。この時間で一生使えるきれいな字が身に付く、と考えると、意外と効率はいいように思えてきますね。日々の仕事で忙しい人は「毎日20分、頭を真っ白にする、腕の運動タイム」と捉えれば、心のハードルが下がりますよ。

つねやまごう:1978年モデルの物書き・コピーライター・Web編集者。大学時代は古文書と絵巻物を読みつつ過ごし、卒業、就職、紆余曲折を経て、フリーランスに。趣味は猫の爪切りと帰宅です。ブログTumblr