『アバター』は自分がジェームズ・キャメロンに売り込んだアイデアだったという主張をめぐる裁判が、キャメロンの勝利に終わった。キャメロンは昨年9月にも似たような訴訟を勝ち抜いている。

原告ジェラルド・モラウスキの主張は、『アバター』のストーリーは、自分がキャメロンに1991年に売り込んだ映画のアイデアを盗んだものだというもの。モラウスキの企画は『Guardians of Eden』というタイトルで、環境問題をテーマにしたストーリーだったという。モラウスキは2011年に裁判に持ち込んだが、先週末、裁判所は「ジェームズ・キャメロンが自分でアイデアを考え出したという明らかな証拠がある」と、モラウスキの主張を退けた。裁判終結を受けて、キャメロンは、「映画が成功すると、どこからか人が出てきて、それは自分のアイデアだったと主張するのは、この業界の悲しい現実です。『アバター』は、何十年も僕自身が探索し続けてきたコンセプトに基づく、とてもパーソナルな映画です。裁判所がモラウスキの粗暴なウソを見抜いてくれたことに感謝します」と声明を発表した。

キャメロンはその前にも別のライターから著作権侵害で訴訟され、勝ち抜いている。そのライターは、『アバター』は自分が書いた小説「Bats and Butterflies」の盗作だと主張していた。

文:猿渡由紀