メディアエッジがさっぽろ雪まつりを4Kライブ配信、東京とシンガポールに

2013.2.8 11:57配信

メディアエッジは、2月5日、札幌市で開催中のさっぽろ雪まつりの会場から、東京・大手町とシンガポールに向けて4Kリアルタイム映像の配信実験に成功した。情報通信研究機構の主催で行った放送配信・運用実験の一つとして実施したもの。

実験では、さっぽろ雪まつりの大雪像「歌舞伎座」の4K映像を、東京・大手町のKDDIにある情報通信研究機構の拠点とシンガポールのシンガポール科学技術研究庁のインフォコム研究所に同時にライブ配信。大手町ではプレス向けにリアルタイムでデモンストレーションを行ったほか、シンガポールでは大学関係者や通信関連の政府関係者などが実験を見守った。

雪像横に仮設したプレハブ棟に実験に必要な装置を納めてスタッフが作業。4Kカメラはプレハブ内に設置して雪像を撮影したが、写り込みのない映像を送るために、窓は開放のまま。寒さに耐えながらの実験だった。雪像とその周辺の見物客、そのバックに走る車の様子などを、4Kならではの極めてクリアな画像でリアルタイム伝送した。メディアエッジは、高品位のデジタルサイネージ配信システムを販売し、4K配信システムも商品化している。こうした技術を使って、今回の実験を成功させた。

4K映像の送信側と受信側には、同社が開発したPCベースのエンコーダとデコーダを利用。送信側では、PCにフルHDのハードウェアエンコーダを4個搭載し、四分割してh.264で圧縮して送信する。受信側では、ソフトデコーダで4枚の画像を1枚に統合して4K映像を再生する仕組みだ。PCベースのシステムなので、専用ハードウェアのほぼ半分のコストでライブの4K動画を伝送できる。今回は、同じく放送配信・運用実験に参加している沖電気のメディアサーバーを利用、回線は情報通信研究機構が管理する次世代超高速ネットワークJGN-Xを使った。

プロジェクトの技術責任者を務めたメディアエッジ開発・技術本部の中田潤ハードウェア担当部長は、「部屋の中から雪像を見ると、温度差で陽炎のように揺れて見える。しかしフルHD映像ではそこまでは伝わらない。4K映像では、その揺れまで克明に表現できた」と話す。さらに「高速道路のような超高速回線では、問題なく4K映像がライブ伝送できることがわかった。次の課題は、砂利道のような一般的な回線で、どうやって4K映像を配信するかだ」とした。

1月に米ラスベガスで開催された「2013 International CES」では、4Kが大きな目玉だった。しかし、データ量がフルHDの4倍もあるために、現状ではスムーズに4K映像を再生することだけでも容易ではない。それでも中田部長は、「年内に4K対応のゲーム機が発売されるとの噂もある。また、6月にリリース予定のインテルのHaswell(ハズウェル)という次世代CPUには、4K映像を問題なく再生できるパワーがある。4Kの映画のデータをネットで送って再生する時代はすぐそこまで来ている」と熱く語った。

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