舞台あいさつの様子

吉田修一氏の同名小説を映画化した『横道世之介』(よこみちよのすけ)のプレミア試写会が7日、都内で開催され、主演の高良健吾を始め、吉高由里子、池松壮亮、伊藤歩、綾野剛、沖田修一監督が舞台あいさつを行った。主人公を演じる高良は、「(映画が封切られ)僕らの手を離れてしまうのが、さみしくてしょうがない」と本作への思い入れは格別。ヒロイン役の吉高も「これほど過保護に可愛がった作品は初めて。公開が近づき、うれしいようなさみしいような…」と複雑な胸中をのぞかせた。

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1980年代を舞台に、高良演じる上京したての大学生・横道世之介の日常と、彼を取り巻く個性的な面々の人生を描く本作。高良と沖田監督のタッグは『南極料理人』、『キツツキと雨』など、今回で4度目となり「沖田組は大好き。本当に幸せな時間を過ごすことができた」(高良)。また、沖田作品では初の主演で「それもうれしいですね。台本も読まずに『出ます』って決めたほど」と沖田監督への信頼は絶大だ。

吉高が演じるヒロインは、社長令嬢という設定で「ふだん通り“わたし”と言ってしまい、NGになることも。だからプライベートでも自分のことを“わたくし”と言っていた」と役作りを振り返った。

「僕も大好きな映画なので、皆さんにも好きになって帰っていただければ」(池松)、「世之介という人物も、この映画も大好きです」(伊藤)、「皆さんはこれから映画をご覧になるんですね。今から世之介に出会える皆さんがうらやましい」(綾野)と共演者も、本作と主人公・世之介に深い愛着を感じている様子。そんなキャストたちの“愛”に対し、沖田監督は「そこまで可愛がってもらえると、僕もうれしい」と笑顔を見せ、「ここにいる皆さんがいい表情をしている。一緒に仕事ができて良かったなと。本当にありがとう」と感謝していた。

『横道世之介』
2月23日(土)新宿ピカデリーほか全国ロードショー