『攻殻機動隊ARISE』発表会見の模様

士郎正宗氏のコミックを原作とした人気アニメシリーズの最新作『攻殻機動隊ARISE』が製作されることになり12日に東京・六本木のニコファーレで概要発表会見が行われた。

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会見には過去の“攻殻”シリーズに引き続き、アニメ制作を担当するプロダクションI.G社長の石川光久氏をはじめ、総監督を務める同スタジオの黄瀬和哉氏、そしてシリーズ構成&脚本を手掛ける作家の冲方丁氏が出席。会見の様子は世界同時配信され、原作コミック、押井守監督版、神山健治監督版に続く“第4の『攻殻機動隊』”の起動に、多くのファンが関心を寄せた。

主人公・草薙素子(くさなぎもとこ)が少佐と呼ばれる“前夜”西暦2027年を舞台に、謎に包まれた素子の出生や若き日のバトーやトグサとの出会い、電脳ウィルス“ファイヤー・スターター”をめぐる壮絶な電脳戦が描かれる『攻殻機動隊ARISE』。各話約50分、全4部作でシリーズ構成され、第1弾『攻殻機動隊ARISE border:1 Ghost Pain』が6月22日(土)からTOHOシネマズ六本木ヒルズ、新宿バルト9ほか全国で劇場公開される。また、同日よりシナリオ付き劇場限定盤Blu-rayの先行発売及び有料配信(詳細未定)が行われることになった。

今回、黄瀬氏を総監督に抜擢した理由は「I.Gの最終兵器と言われる存在。2Dアニメの力を見せつける強い思いがある」(石川社長)だといい、当の黄瀬氏は「結構ゴネたんですが、社命だと言われて(苦笑)……。絵ばっかり描いてきた人間なので、当初は演出できるのか自信がなかった」。また、SFに造詣が深い冲方氏は「『攻殻』はとても影響を受けた作品。恩返しと挑戦の気持ちで臨みたい」と意気込んだ。

また、ボイスキャストが一新されることになり、素子役には坂本真綾が起用されることが明らかに。会見では坂本をはじめ、塾一久(荒巻大輔)、松田健一郎(バトー)、新垣樽助(トグサ)、檀臣幸(イシカワ)、中國卓郎(サイトー)、上田燿司(パズ)、中井和哉(ボーマ)の出演も発表されている。サプライズゲストとして、会見終盤に駆けつけた坂本は、押井監督の『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』、神山監督のテレビアニメ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』でそれぞれ素子の“少女体”を演じた経験があり「“こどもとこ”として参加した経験を役立てることができれば」と抱負を語った。

『攻殻機動隊ARISE border:1 Ghost Pain』
6月22日(土)からTOHOシネマズ六本木ヒルズ、新宿バルト9ほか全国劇場で2週間限定上映