ビン・ラディン殺害の“真実”と向き合った女優J・チャステインが語る

2013.2.15 16:49配信
『ゼロ・ダーク・サーティ』に主演したジェシカ・チャステインJonathan Olley(C)2012 CTMG. All rights reserved

アメリカ同時多発テロ事件の首謀者ウサマ・ビン・ラディン殺害の真実を描く映画『ゼロ・ダーク・サーティ』に主演したジェシカ・チャステインに海外電話を通じて話を聞いた。実在の事件と人物を基に極秘に撮影が進められた本作は彼女にとって大きなプレッシャーと達成感をもたらしたようだ。

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本作は、アメリカ同時多発テロ事件の首謀者とされるウサマ・ビン・ラディンの居場所を突き止め、追いつめ、殺害するCIAの隠密作戦の真実を、ひとりの若き分析官マヤ(チャステイン)の苦悩を主軸に描いたドラマで、『ハート・ロッカー』でオスカーに輝いたキャスリン・ビグロー監督と脚本家のマーク・ボールが実際に事件に関わった人々に取材をして撮りあげた作品だ。

彼女が演じたマヤは、異国の地で圧倒的な緊張感に耐えながら、手掛かりの見えないビン・ラディン捜索に全力を傾ける。チャステインは「リサーチをする中で、CIAで働くということは、自分の感情を表に出してはいけない、正確さを期する訓練を受けるというということを知りました。CIAでは少しでもエモーショナルなものが見えてしまうと人から信じてもらえないし、そもそもイスラムまで彼女が送られるということはありません。このことは重要なポイントだと思いました」と振り返る。

極秘任務のため誰にも気持ちを打ち明けられず、目的のためには手段すら選ばない人々の中で、マヤは少しずつ追いつめられ、変化を遂げていく。「マヤのような女性は、自分の感情を表には決して出しません。ですから、彼女の気持ちが変化していく様や自分を見失う姿を、慎重にゆっくりと演じなければなりませんでした」。チャステインはマヤの熾烈な変化を追体験し、さらに“実在の人物を演じる”というプレッシャーとも戦うことになった。「監督も脚本家も含め私たちが大切にしたことは、正確を期することです。カメラが回る前、細部に至るまで正確であるかを確認しながら撮影を行いました。史実に対する責任感が大きかったので、もしマヤのモデルとなった女性がCIAを辞めて『マヤは私』ということを明らかにする時があったのならば、私の演技が彼女に見合うものであったのかを聞いてみたいと思います」。

本作は題材の性質から完成まで映画の内容が秘密にされ、チャステインは1年以上に渡って自分がどんな役を演じるのかさえ明らかにできないまま、役と向き合った。しかし、彼女は本作に挑んだことに誇りを感じているようだ。「私が演技を好きな理由は、自分とは別の人になれて、その人の生き方を体験できること、それによって自分以上の何かとつながっていると感じられるからなんです。できれば自分と最も遠いキャラクターを演じたいと思っていますし、女優として、このような作品に出演できたのは、とても光栄なことです」。

『ゼロ・ダーク・サーティ』
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