jealkb jealkb

jealkbが2月9日(土)に東京・渋谷QUATTROでライブ「崖淵薔薇ノ背水」を開催した。

今回のライブはjealkbにとって2013年初のライブであり、約1年ぶりとなる全国ツアーの初日となる。全国5か所を周る今回のツアータイトルは「崖淵薔薇ノ背水」。昨年11月の公演「御久薔薇ノ湾満」で明かしたように、今回のツアーが失敗すると即バンド存続の危機に繋がると言う、まさに崖っぷち、背水の陣の公演である。

まず、この日のライブで特徴的だったのは、MCでhaderuが語っていたように、ジュアルのライブではお馴染みのVTRが無かった事。この事からも、今回のツアーで彼らが純粋に楽曲を聴いてほしいという思いが伝わってくる。

この日の1曲目は『積極的受動人間』。ジュアルの楽曲の中でも指折りのへヴィロックナンバーだ。3曲目の『恋心』ではhaderuの「飛べ!」という掛け声に呼応して、飛び跳ねるジュアラーたち。昨年の対バンツアーを経て、バンドとして厚みを増したのが冒頭の数曲で伝わってくる。

その他にも『歪ミイズム』ではhaderuがハーモニカを披露、オプティでは観客に歌わせる演出を施すなど、いつもはあるVTRを使えない分、曲中の煽りや仕掛けを作る事で、ライブ全体の物足りなさを感じさせない構成に仕上げていた。

いつもは楽曲では真剣な表情を見せるものの、MCでは芸人であると言う事を最大限に活かした顔を見せるジュアルのメンバーたち。この日も勿論、観客を楽しませるMCや演出は健在だったが、それ以上に強く感じたのがメンバーが観客以上にこのバンドを愛しているという気持ちだ。

中盤でhidekiが言った「今回のツアーが失敗したら、バンドがなくなるかもしんないって覚悟でやってんだ。おかげさまで初日はソールドアウトしたけど、そんなんで満足してちゃいけないんだよ。いつまでもダラダラやってたってしょうがない。ツアータイトルにあるように、崖っぷちに立ったつもりで頑張るから、ついてきてくれ!」というMCに今の彼らの覚悟が詰まっている気がした。

バンドを始めた時の熱い気持ちを代弁しているかのような本編最後の『Boots』も今の彼らのモードにバッチリハマっていて素晴らしかったが、アンコールで観客の気持ちに応えて、予定に無い曲を即興で披露したジュアルの「バンドとしての地肩の強さ」にも、感動を覚えた。ちなみに、今回のツアーでは各地でセットリストを変えるそうだ。

今回のツアーは東京公演はこの日のみで、次に東京のお客さんが会えるのは今回のツアーが終わってからとなる。次の東京公演ではより一層成長したjealkbに会えるはずだ。