(左から)堤真一、福田雄一監督

青野春秋の同名コミックを映画化した『俺はまだ本気出してないだけ』の完成を記念し17日、主演を務める堤真一が東京・ファーストキッチン赤坂見附店で“1時間店長”に就任した。いまだ“本気”を出さず漫画家になる夢を追う42歳のダメ男を描いた本作。堤演じる主人公・大黒シズオがファーストキッチンでアルバイトしているという設定にちなみ、この日は堤本人が同店の制服に身を包み、メガホンを執る福田雄一監督に本作とのコラボ商品“イカスミポテト”を提供した。

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ファーストキッチンの斎藤俊光社長が応援に駆けつける中、堤は「映画の中では、最年長という理由で店長とあだ名がついていたが、まさか本当に店長になれるとは! 本気で頑張ります」と意気込み。客として来店した福田監督がポテトを注文すると「フレーバーはどうされますか?」「サイズはMとLがございます」「ご一緒にドリンクはいかがですか?」と丁寧に接客していたが、オーダーがポテト単品だと知ると「えっ、それだけ?」とつっかかる場面も。これには福田監督も「やっぱり客商売は向かなそう…。怖いし、これじゃコントにもならない」とあきれ顔だった。

それでも堤は、厨房でポテトに味付けをし「本気で作りました。ありがとうございます!」と元気に対応。斎藤社長からもお墨付きをもらい、時給950円を受け取った。また、コラボ商品“イカスミポテト”(6月1日発売)について「期間限定といわず、定番になれば」と大黒シズオらしからぬ野望も明かしていた。

映画は「本当の自分を探す」と勢いで会社を辞めるも朝からゲーム三昧、父親には毎日怒鳴られ、高校生の娘に借金し、バイト先ではミスを連発する主人公・大黒シズオが「漫画家になる」と無謀な夢を追うおかしな日常を描く。イメージを一新するダメ男ぶりを発揮する堤を、橋本愛、生瀬勝久、山田孝之、水野美紀、石橋蓮司ら実力派が脇を固める。

『俺はまだ本気出してないだけ』

取材・文・写真:内田 涼