(左から)ロバート・ゼメキス監督、デンゼル・ワシントン

第85回アカデミー賞で主演男優賞と脚本賞にノミネートされている話題作『フライト』の来日記者会見が20日、都内で行われ、3度目の主演男優賞受賞に期待がかかるデンゼル・ワシントンをはじめ、メガホンを執るロバート・ゼメキス監督、プロデューサーのウォルター・F・パークス&ローリー・マクドナルド夫妻が出席した。

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ワシントンが熱演するのは、高度3万フィートからの緊急着陸を成功させ、多くの乗客を救いながら、ある疑惑が原因で一転、犯罪者として裁かれる旅客機機長。「機長を演じるために、かなり多くのリサーチをした。それにデルタ航空の協力で、実際に数日間の訓練を受けることもできたんだ」と役作りを振り返り、「何より脚本が素晴らしかったから、余計な即興やアドリブが不要だった。脚本通り、忠実に演じることを心がけた」とオスカー候補に挙がっているシナリオを絶賛していた。

また、タッグを組んだゼメキス監督については「リラックスできる環境を作ってくれる。おかげで不安を感じることなく、さまざまな演技も試すことができた」と全幅の信頼を寄せる。一方、ゼメキス監督も「彼の選択は常に正しいから、私自身はあまり演出をしていない」と名優との仕事に満足そうな表情。また、映画の大きな見どころである“背面飛行”について「ハードルが高かったし、たくさんの時間を費やした。特殊効果のチームとCGアーティスト、それにスタントチームが一丸となり、想定できる映像技術のすべてを駆使した。実際に30人くらいを逆さまに撮影したこともあった」と舞台裏を明かした。

ちなみに『サブウェイ123 激突』の来日キャンペーン以来、約4年ぶりに日本の地を踏んだワシントンは、「ぜひ、次郎に行ってみたい」とドキュメンタリー映画『二郎は鮨の夢を見る』で話題になった、ハリウッドセレブ御用達の寿司名店“すきやばし次郎”に強い関心。2月24日(現地時間)に開催されるアカデミー賞授賞式を控え、「もし受賞できたら、壇上で『アリガトウ』と日本語であいさつする。約束するよ」と意気込みを語っていた。

『フライト』
3月1日(金)丸の内ピカデリーほか全国ロードショー