『ボーン・レガシー』

ジェレミー・レナーを主演に迎えて人気シリーズの“新章”を描いた『ボーン・レガシー』のブルーレイ&DVDが発売されている。本作でレナーと共演したのが現在、新作のPRで来日中のオスカー女優レイチェル・ワイズだ。圧倒的な美貌と繊細な表現力で人気を博す彼女は、息もつかせぬサスペンス・アクションにどのような心境で挑んだのだろうか?

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本作は、CIAの極秘プログラム“トレッドストーン計画”によって生み出された最強の暗殺者、ジェイソン・ボーンの活躍を描いた“ボーン”3部作の同時期に起きていた出来事を描いた作品で、彼女はレナーが演じる暗殺者アーロンの“改造”計画に関わり、彼と行動を共にする研究者マルタを演じている。自身の役を「彼女は自分の国を助けていると信じていますが、次第に自分がやっていることにモラル的な疑いを持つ点が面白い」と分析するワイズは、「観客は彼女を批判し間違っていると思うけど、やがて彼女を理解し、許していくプロセスに興味を惹かれた」という。劇中でマルタは、熾烈な戦いに巻き込まれる中で自身が変化していくのと同時に、過去を失った冷徹な暗殺者アーロンの変化にも重要な役割を果たす。「ジェレミー・レナーには危険な雰囲気や生真面目さ、そして本物の男らしさがあります。共感力や脆弱性、豊かな感受性も持った素敵な俳優です」

『ハムナプトラ』シリーズなどでアクションは経験済みのワイズだが、彼女が本作に参加したのは役柄に惹かれたからだ。「“ボーン”シリーズの大ファンでしたし、(シリーズの脚本を手がけてきた)トニー・ギルロイと一緒に仕事がしたいと思っていました。台本を読み、興味深くそして複雑な役柄だなと思いました。私はただ“感じのいい”人を演じることには興味がありません。実際の人生ではその方がいいかもしれませんが」。

“ボーン”シリーズの代名詞にもなっているアクロバティックなアクションと躍動感あふれる映像は本作でも健在だ。と同時にレナーとワイズが複雑な背景をもつ役柄をしっかりと演じたことで『ボーン・レガシー』は、これまでのシリーズ以上に繰り返しじっくりと楽しめる作品に仕上がっている。

『ボーン・レガシー』


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