桜花昇ぼる 桜花昇ぼる

OSK日本歌劇団が4月、東京・日生劇場で創立90周年記念の掉尾を飾る公演を行う。

OSK日本歌劇団創立90周年記念公演「レビュー春のおどり~桜咲く国」チケット情報

OSKは1922年に松竹楽劇部として大阪で誕生。時代とともにその呼び名を変えながらも、宝塚歌劇団、姉妹劇団であるSKD(松竹歌劇団)とともに、日本三大少女歌劇のひとつとして人気を博し、笠置シズ子、京マチ子らのスターを輩出してきた。スピード感溢れるラインダンスは「ダンスのOSK」の象徴として、いまに受け継がれている。10年前に一度、解散という憂き目を見たOSKだが、劇団員による署名活動やファンからの声援を受け、再び立ち上がった。そして今回、73年ぶりに東京での大劇場公演として、劇団員総出演による日生劇場公演が実現する。

2月某日、トップスターの桜花昇ぼる、高世麻央、桐生麻耶が東京を訪れインタビューに応じた。

「10年前はOSKが復活する喜びで一杯でしたが、その後は継続することの難しさ、自分の未熟さも痛感しています」と桜花。初めての日生劇場での公演については「OSKが一度解散をしてからの大きな目標だった」とし、「今回の公演はなによりも命がけです。ここに至るまで、みんなで力を合わせて高めてきたという自信もあるので、あとはお稽古を一生懸命に重ねていくだけです」と意欲を見せる。その言葉を継いで高世も「いろんな世代の人達、とくに子ども達にも楽しんでほしいです。私たちを観て憧れてくれる人達が増えたら嬉しいですね。まずは知っていただくことから」と話す。

今回東京で披露するのは、『春のおどり』という松竹伝統のレビュー。「和物」と「洋物」というふたつのレビューが組み合わさり、「春のおどりは、ヨーイヤサー!」で幕を開ける。第1部は山村若構成・振付、吉峰暁子演出による日本物の『桜絵草紙』、第2部は名倉加代子作・演出・振付によるスピード感溢れる『Catch a Chance Catch a Dream』の2部構成。

『桜絵草紙』の中で桜花が舞う「鶴」は、50年前に稽古中の事故で劇団員が怪我をするというハプニングがあった。桜花は「その時日本全国からたくさんの千羽鶴が送られてきたそうです。波瀾万丈の歴史を持つOSKの、真の復活という気持ちを込めて、是非舞いたいと私から申し出ました」と思いを語る。

2部の『Catch a Chance~』は新作レビュー。「皆さんも一緒に踊っているような感覚になれるのも魅力です」と高世がアピールすれば「スペイン人でもないのにいきなりスパニッシュとか(笑)。日常とかけ離れているのがレビューの魅力」と桐生も楽しげに話す。最後に桜花が「90年分の感謝を込めて、東京の皆様にOSKのレビューをお贈りいたします!」と力強く語った。

OSK日本歌劇団創立90周年記念公演「レビュー春のおどり~桜咲く国」は4月5日(金)から8日(月)まで日生劇場にて。チケットは発売中。

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