(左から)レスリング女子で五輪3連覇を成し遂げた吉田沙保里選手、アーノルド・シュワルツェネッガー

復帰主演作『ラストスタンド』を引っさげて来日中のアーノルド・シュワルツェネッガーが21日、都内で記者会見を行った。

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カリフォルニア州知事として2期7年の任期を務めたシュワルツェネッガーが、俳優として来日するのは、2003年に公開された『ターミネーター3』のプロモーション以来、実に約10年ぶり。来日回数は14回にのぼるといい「初めて来たのは1972年だったかな。その後、友人に会ったり、CMを撮ったり、もちろん映画のプロモーションもしたし、州知事としても来日した。日本のファンほど熱心ですばらしい存在はいないから、『I’ll be Back』の約束を守ることができてうれしい」と親日家ぶりをアピールした。

主演復帰第1作となる本作は、シュワルツェネッガー演じる田舎街の保安官が、仲間とともに最後の砦(ラストスタンド)として犯罪組織に立ち向かう姿を描くアクション大作。「この映画を選んだ理由? まず国籍や文化を超えて誰でも楽しめる作品であること。それにカーチェイスや銃撃戦といった伝統的なアクション映画のエッセンスが存分に詰まっているからね」と本作への思いを語り、「あらゆるジャンルに精通した、トップレベルの監督だ」とハリウッド進出を果たした韓国のキム・ジウン監督(『グッド・バッド・ウィアード』『悪魔を見た』)を絶賛した。

会見にはレスリング女子で五輪3連覇を成し遂げた吉田沙保里選手が駆けつけ「子どもの頃から大好きだったシュワちゃんにお会いできて光栄。ドキドキしています。不利な状況でも、全力で戦う姿に感動しました」とあいさつ。シュワルツェネッガーも吉田選手の活躍を知っているといい「一人の人間がオリンピックで3回も頂点に立つなんて、普通はありえないこと。金メダル以上に、人々に感動と勇気を与えていることに価値がある」と称賛した。さらに「ぜひ、ハリウッドでアクションヒロインになってほしい」(シュワルツェネッガー)、「ぜひ弟子にしてください」(吉田選手)とラブコールをおくり合った。

会見を締めくくったのは、もちろんおなじみの名台詞である『I’ll be Back』(また戻ってくる)。俳優として、再び第一線に立ったシュワルツェネッガーが、日本のファンに新たな主演作を届けてくれるのは、そう遠くない未来かもしれない。

『ラストスタンド』
4月27日(土)全国ロードショー