『世界にひとつのプレイブック』に出演したジェニファー・ローレンス(C)KaoriSuzuki

22日(金)から日本公開になる映画『世界にひとつのプレイブック』でブラッドリー・クーパーと共演したジェニファー・ローレンスの最新コメントが届いた。

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本作は、妻の浮気をきっかけに家も仕事も失い、自身の怒りを抑えられなくなってしまった元教師のパットが、同じように心に問題を抱えた女性ティファニー(ローレンス)と出会い、周囲の人々を巻き込みながら再起の道を疾走する感動作だ。ローレンスは1990年生まれのアメリカ人。18歳の時に出演した『あの日、欲望の大地で』でギジェルモ・アリアガ監督に「メリル・ストリープの再来」と絶賛され、2年後に出演した『ウィンターズ・ボーン』の演技では数々の映画賞に輝いた。

そんな彼女が「撮影したすべてのシーンが他の作品とは違って特別だった。これほど良い出来になるとは想像してなかった」と振り返るのが『世界にひとつのプレイブック』だ。本作で彼女は、愛する夫を失った反動でなぜか職場の男全員と寝てしまい、家族や友人もその扱いに困っているティファニーを演じている。ローレンスは「彼女はとてもタフで他人の意見を受けつけないタイプなの。ティファニーのことは大好きよ。ちょっと普通じゃないところがいい」と語るが、映画に登場するティファニーは“普通じゃない”どころじゃない。パットの前に突然現れたかと思えば追いかけ回し、強烈な言葉を浴びせ、困惑しているパットを強引にダンス大会のパートナーに選ぶ。「みんな変わっていて、何においても極端なの。普通の映画では たまに突飛なキャラクターがひとりくらいいるものだけどこの映画ではみんなクレイジーで極端なのよ」

しかし、その“極端さ”がローレンスの魅力をさらに輝かせることになった。過激なキャラクターを何なく演じてしまう大胆さ、起伏の激しい感情をコントロールできる表現力、そしていつしか観客を魅了してしまう愛らしさ……ローレンスの魅力が、“極端な”役を演じることで完全に発揮されたといっていいだろう。そこには演出を手がけたデヴィッド・O・ラッセル監督の存在も大きいようだ。「ラッセル監督は他の監督とは比べられないわ。彼ってつかみどころがないの。何でもできるから、決まったスタイルもないしね。監督は自分が思いもしなかった演技を引き出してくれるのよ」

ローレンスは今後も数々のプロジェクトが控えており、これからさらに女優として成長していくことが期待されているが、自分の力を存分に発揮できる役と、これまで以上の力を引き出してくれる監督と出会った本作は、女優ローレンスにとって重要な1作になったのではないだろうか。ちなみにローレンスはラッセル監督を「いつも言ってるんだけど メリル・ストリープの監督版という感じね」と評している。

『世界にひとつのプレイブック』
2月22日(金) TOHOシネマズシャンテ、新宿武蔵野館ほか全国順次公開