映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』の完成披露試写会が16日、東京都内で行われ、出演者の佐藤健、土屋太鳳、薬師丸ひろ子、杉本哲太、北村一輝、浜野謙太、中村ゆり、瀬々敬久監督が登壇した。

 岡山在住のカップルの実話を基にした本作は、結婚式直前に病に倒れ意識不明に陥った婚約者(土屋)と、彼女の回復を信じて8年間待ち続けた男性(佐藤)の姿を描く。

 撮影前に、モデルとなった中原尚志さんに会ったという佐藤は「僕にない魅力を持っている方。具体的に言うと、ずっとニコニコしていて笑顔がすてき。僕は普段あまり笑わなくて、芝居する上でも笑うことに苦手意識があったのでそこがハードルでした」と演じる上での苦労を振り返った。

 そんな佐藤を、映画『るろうに剣心』で共演して以来、「健先輩」と呼んでいるという土屋は「健先輩…ご本人はそう思われているかもしれませんが、(実際は)すごく笑われる方。笑顔がすてきな尚志さんと、健先輩の笑顔と合わさったらもう最高だと思います」と太鼓判。これには佐藤も「ありがとうございます」と照れ笑いだった。

 会場では、佐藤が土屋に、青いバラとダイヤモンドリリーで作られた「花冠」をプレゼントする一幕も。佐藤は「ダイヤモンドリリーの花言葉は『幸せな思い出』『忍耐』『箱入り娘』。もう、土屋さんしか思い浮かばなかった。これはぴったりだと思った」とそこに込められた意味も紹介した。

 佐藤から花冠を頭に乗せてもらい「幸せ者です」とはにかんだ土屋。改めて撮影を振り返り「さすが健先輩というか。病気のシーンでは、体重の増減、コントロールが必要だったのですが、健先輩が常に気に掛けてくださった。本当に試合に臨むボクサーとコーチのような気持ちでした」と、佐藤のサポートに感謝していた。

 佐藤も土屋に絶大な信頼を寄せているようで、「この役をできる人はそういない。もし僕が『やれ』と言われても、到底出来ない難しい芝居を要求されていている。正直この話を映画化すると聞いた時に、この“役に届く”ような女優さんは土屋さんしか思い浮ばなかった」と告白。さらに「土屋さんをサポートしようとする気持ち、それが僕の役作りの全てだった。だから感謝したいのは僕の方」と熱い思いを伝えた。

 映画は12月16日から全国公開。

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