『フィーチャリング力 あなたの価値を最大化する奇跡の仕事術』
VERBAL (著)
Amazonで購入

頼りない部下や困った上司、無茶なクライアントなど、仕事相手との様々なトラブルをフィーチャリングのスキルで乗り越える、コミュニケーション能力向上のための様々なヒントが詰まったこの本。それだけでなく、〈フィーチャリング力〉で、自分自身の価値を高めることができるとVERBALさんは語る。フィーチャリングのスキルを身につけることがセルフブランディングにも役立つ、というのが彼の主張だ。

「フィーチャリング・スキルを身につけることで最終的に目指すのは、〈自分自身をブランドにする〉ということ。まず、フィーチャリングのためには、自分の強みを知ることが大事ですよね。そこから自分がどこを目指したいのか、どんな人間になりたいかを考えて、他の人や、場所や、仕事と関わりを持つ。そのことで自分のイメージが変わっていく。ブランディングというのは、他の何かと関わりを持つ中でできることなんです。

たとえば、マドンナがそう。曲を書く人やプロデューサー、フィーチャリングの相手が変わっていくことで、いつも新鮮なイメージを保っている。ファッションブランドでも、ルイ・ヴィトンがそうです。ルイ・ヴィトンは200年ずっと〈ダミエ柄〉という同じデザインを作り続けていますが、実は昔には〈ダミエ柄〉のデザインを採用するブランドは他にも沢山ありました。その中でルイ・ヴィトンだけが生き残ったのは、常にブランドのイメージを刷新していったから。自分の強みや持ち味を活かしながら、常に新しくあり続ける。そういうことが可能になるのも、フィーチャリングの極意の一つなんです」

【VERBAL プロフィール】
1999年7月にavex/rhythm zoneよりデビューした3人グループ“m-flo”のフロントアクトを務めている。音楽活動をする一方、本名の柳榮起として、AMBUSH等のジュエリーブランドの運営を主とする「有限会社 柳」の代表取締役社長も努め、3Dマッピング等を専門とするクリエイティブエージェンシー「WHATiF」の設立メンバーでもある。

しば・とものり 1976年神奈川県生まれ。 ライター/編集者。音楽やカルチャー分野を中心に幅広くインタビュー・記事執筆を手掛ける。主な執筆媒体は『ナタリー』『CINRA』『MUSICA』『papyrus』『MARQUEE』など。ブログ