このメンバーだからこそ生まれる、Cyntia流の新たな解釈の“メタル”

AZU「私は、親がローリング・ストーンズとかビートルズとかが好きだったっていうのもあって、自分もそういう昔のロックが好きで。昔の古いロックを聴きながらも、例えばJETとかをコピーしつつ、オリジナル曲もやりつつ……。ガンズ・アンド・ローゼズと出会って発狂していまいLAメタルにハマッたり(笑)、色々通ってきました」

 
KANOKO  拡大画像表示

KANOKO「私がドラムを始めたのは小4だったんですけど、その前に、おけいこごととしてエレクトーンとかをやっていて。で、それって楽曲的にはクラシックとかになるじゃないですか。でも、そういうものよりも私は単純にロックがやりたくて、ビートルズとかドゥービー・ブラザーズみたいな昔のロックをひとりでコピーしてました。で、その後に東京に来てからいっぱいバンドを組んだんですけど、とにかくドラムの練習がしたかったのでジャンルのこだわりはなかったんですよ(笑)」

 

AYANO「私が音楽に目覚めたきっかけとして好きなアーティストを上げるなら、まずマリリン・マンソンで、そのバンド・メンバーだったトゥイーギ・ラミレズが好きで。受験に失敗してむしゃくしゃしてたときマリリン・マンソンと出会ってから、激しい音楽が好きになっちゃったんです(笑)。“私は悪の道に行く!”って(笑)」

KANOKO「(笑)それで髪の毛も青くなっちゃったんだよね」

ANANO「(笑)グレちゃって。で、トゥイーギが脱退して新たに入ったア・パーフェクト・サークルのライブを観に行ってノックアウトされてから、さらに色んな音楽に触手を伸ばすようになり……。『KERRANG!』(イギリスの老舗ロック雑誌)をタワレコで取り寄せて読んだり、とにかく音楽の道を究めようと思って音大に進学して、自分で作曲を始めたりしたんです。劇伴作家とかになって誰かに曲を提供したいなっていう、裏方の方になりたいっていうのが最初はあって。

で、そういう中で出会った人に、音楽で暮らしていきたいなら好き嫌いしちゃダメだってアドバイスをいただいて「なるほどな!」と思って、興味が有る無いに関わらず色んな音楽を聴いてみようって、世界中の音楽チャートの1位から10位を調べ上げて。ラトビアとか、オーストリアとかスウェーデン、ノルウェーとか……(笑)。そういうのをずっと続けていたので、今やっているメタルはもちろん、アイドルソングからアニメソングから、本当に幅広く聴いている感じなんです」

マリリン・マンソンはもとより、TOOLのフロントマンメイナード・ジェームス・キーナンのサイド・プロジェクトであるア・パーフェクト・サークル、さらには『KERRANG!』からラトビアの音楽チャートまで……。音大卒の音楽エリートであるとともに、妙齢の女性からこんな意外すぎる音楽的嗜好が表れて衝撃を受けつつ(笑)、しかし、それだけの幅広い音楽的キャパシティを持っているメンバーが集っているからこそ、Cyntia流の新たな解釈の“メタル”が生み出せるのかもしれない。