3.20代でお金は借りない

新社会人になると、クレジットカードを作れば数十万円の与信が得られますし、消費者金融やクレジットカードのキャッシングで30万円くらい借りるのは簡単です。しかし「借りられる」と「借りていい」はまったく別ものです。

20代なら、借金をしなければならない買い物は基本的にしなくてもいいぐらいです。むしろ「あと3カ月仕事をがんばってボーナスで買おう」とか「毎月1万円貯めて半年後に旅行行こう」というように自分のお金で自分の満足を買うことが社会人にとって大切です。

CMが借金をカジュアルに薦めてくるのと、実際に借金をしていいかは全く異なります。借りたお金は必ず利息をつけて返さなければならず、つまりは高い買い物をするのと同じです。家を買うとき初めてお金を借りた、くらいでもいいのです。

4.ボーナスは基本的に残す

3カ月ほど仕事をがんばると、初めてのボーナスが出ます。新卒社会人はまだ3カ月しか働いていないので、ボーナスが半分くらいのところもあれば、満額もらえるところもありますが、今までなかなか手にすることのなかった大きな金額が振り込まれます。

ここで「がんばったごほうびに○○を買おう!」とムダづかいしてしまわないよう注意が必要です。これからの人生は「いくら貯めておいたか」が勝負になります。それは30代も40代も、60歳になっても同じです。そして、まとまったお金を一気に貯めるいいチャンスがボーナスなのです。

確かに大型家電や家具など高額の買い物にボーナスは便利です。しかしボーナスをぱっと使う場合も少なくとも半分は残しておくようにしましょう。30歳になったとき、ちょっとした財産になり、あなたの生活設計をラクにします。

5.親には感謝!

社会人になってみると、「こんなに働いて、給料はこれだけ?」という現実が分かります。それと同時に、自分の親が自分をここまで育ててくれたことのありがたさも分かると思います。子どもを一人前に育て上げるためにかかるお金は1000万円とも2000万円ともいわれます。実は、あなたをここまで育てるため、親は必死に仕事をして働いてきたわけです。

最初のお給料が出たらぜひ、親への感謝の気持ちを込めて、何か親にプレゼントを贈ってあげてください。金額は小さくてもいいのです。「初任給で親にプレゼントなんてカッコ悪い」とか意地を張るとあとあと後悔します(実は私、初任給で親にプレゼントしなかったので、今で20年たっても後悔しています)。

結婚のとき、家を買うとき、子どもが生まれたとき、また親に経済的支援をしてもらうことがあるでしょう。気持ちよく親との関係を維持するためにも、気の利いたお祝い、考えてみてください。

やまさき・しゅんすけ 「人生の幸せの問題は、たいていはお金の問題である」という考えのもと、お金と幸せについて考えるファイナンシャル・プランナー(FP)。公的年金制度・退職金制度、投資教育が専門。Twitterでは毎日一言「お金の知恵」をツイートしてます。副業はオタクで、まちあるき、アニメとコミック、ゲーム好き。所属学会は東京スリバチ学会と日本年金学会