BLが嫌いな日本人なんていません!?

『風と木の詩 (1)』
竹宮 惠子(著)
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BLの魅力をいくら説明されても、自分は絶対にハマらないと思ってはいませんか? けれえど、日本人であれば誰しも、腐女子・腐男子になれる因子を秘めているのです。

あなたは男同士の友情や主従の絆、不幸な境遇にある少年の物語に感動したことはありませんか? たとえば、新撰組や源の弁慶と義経のエピソード、『フランダースの犬』は、多くの日本人が好む歴史上のエピソードや物語です。実は、BLにも「男同士の絆」「少年の悲劇的な物語」という、日本人が大好きな要素が含まれているのです。

BLでは友情や主従関係など、男同士の絆が恋愛関係に発展することは珍しくありません。また、最近では随分と少なくなったものの、BL黎明期の作品では悲劇的な物語がほとんどでした。

BLの元祖と言われる、1970年代の名作少女マンガ『風と木の詩』(竹宮恵子/中央公論新社)は、両親の愛に育まれて素直に育ったセルジュと、愛を知らずに育ったジルベールの悲しい恋の物語。愛し合うがために、悲劇的な運命に翻弄されるふたりの物語は腐女子・腐男子じゃなくても、ハマってしまうはず。BL史のはじまりであるこの作品から、BLにハマるのもいいかもしれませんね。


BLにハマるポイントをおさえたら、あとはトライするのみ! さあ、あなたもBLにハマって、素敵な腐女子・腐男子ライフを満喫しませんか?

さがみはら・いもこ 1988年・神奈川県生まれの腐女子。編集プロダクションblueprint所属のライター、編集者。京都精華大学マンガ学部マンガプロデュース学科卒業。大学ではBL・腐女子文化について研究し、卒業制作では腐女子エッセイマンガを制作する。好きな属性はオヤジ受け。