ナタリー・ポートマンが主演とプロデューサーを兼ねる『Jane Got A Gun』の撮影初日、リン・ラムジー監督が現れなかった。突然にして監督が降板したことを知って、現場に集まったキャストやクルーは愕然としている。

『Jane Got A Gun』には、ポートマンのほか、ジュード・ロウ、ロドリゴ・サントロなどが出演する。撮影は、アメリカ時間月曜日にニューメキシコ州サンタフェで開始の予定で、現場にはキャストと150人のクルーが集まっていた。だがラムジー監督は現れず、まもなくキャストやクルーは、監督が降板したという驚きのニュースを知らされたという。プロデューサーらと意見が食い違った結果、監督が降板した例は過去にもあるが、今回のように、早いうちから監督もプロダクションに深く関わっていたにも関わらず、撮影現場に現れなかったというのは、非常に稀なケース。

この作品に資金を出したプロデューサーのスコット・スタインドーフは、「僕はこの映画に相当なお金を注ぎ込んでいる。脚本はすばらしいし、キャストもクルーも優秀な人たちが揃った。なのに、監督が現れなかったなんて、信じられない。ほかの人に対して、どうしてそんな行為ができるのか」とコメントしている。スタインドーフは、新監督を探す間も撮影現場は閉鎖せず、キャストにはリハーサルを続けさせ、クルーにも給料を払い続ける姿勢だ。ラムジー監督は、昨年日本公開された『少年は残酷な弓を射る』で注目された。

文:猿渡由紀