前列左から、古沢良太、中井貴一、行定勲。後列左から、原幹恵、白井晃、戸次重幸、川平慈英 前列左から、古沢良太、中井貴一、行定勲。後列左から、原幹恵、白井晃、戸次重幸、川平慈英

中井貴一が主演する舞台『趣味の部屋』が3月22日(金)に東京・PARCO劇場で開幕する。初日前日の21日には、同劇場で会見が行われ、中井をはじめ、戸次重幸、原幹恵、川平慈英、白井晃ら出演陣と演出の行定勲、脚本の古沢良太が揃って登場した。

『趣味の部屋』チケット情報

男たちが趣味のために借りた、とある部屋で起こる事件を描くサスペンスコメディ。テレビドラマ『リーガル・ハイ』 など数々のヒット作を持つ人気脚本家・古沢良太が書き下ろし、映画のみならず近年舞台演出にも精力的な行定勲が演出を担当する。

企画から参加したという中井は、「テレビを見ていたら、そのドラマがものすごく面白かった。誰が脚本を書いたんだろうと見たら、古沢さんで。そこで、友人から番号を聞き出して直接お電話したら、ご本人が出てくれたので、会って話だけでも聞いてくださいとお願いした。そして、演出は、今回ミステリー劇なので、映像感覚を持っている人が面白いんじゃないかと考えて行定さんにお願いしました。本当は映画でご一緒するはずの方なんでしょうが、舞台で初めてご一緒するなんて変ですね、なんてお互い言ってました」と話す。

そんな中井から、高いハードルを与えられたと話す古沢は「この先何十年も、いろいろな国の俳優が演じ続けるような脚本を書いてほしい。少ない人数で、決められたひとつの場所だけで、お客さんが最後にあっと驚くような仕掛けがあるものを書いてください。そう背筋をピンと伸ばして言われて、思わず「はい」と言っちゃった。後で冷静になってみると、ふざけるな、って思いましたけど」と笑う。

一方演出の行定は「中井さんは巻き込み方がうまいんですよ。古沢さん、あんなこと言われてるよ大変だな、と最初は高みの見物だったんですけど、脚本が上がってくると今度は僕の番で。難しい本なんですよ、ひと幕なんだけど、いろいろ引っくり返しちゃう話なんで。お客さんにどう届けるか、その選択にミスはないか、ひたすら考えました。でも中井さん、自分で仕掛けておいて、自分で罠にかかっている感じも面白かった。だからこそ、見るべき作品になっていると思う」とアピール。

中井も「そうか僕が頼んだことはこういうことだったんだ。頼まなきゃよかったと後悔もしました。日本では珍しい台詞劇ですし」と弱音を吐きながらも、「日本発というものにこだわりたかった。日本から海外に渡っていける作品、面白いオリジナル作品を目指した。お客さんに教えてもらいながら最終公演までベストを尽くします」と、舞台初日を目前にしてあらためて意気込みを語った。

東京公演は4月14日(日)まで。なお、チケットぴあでは当日券を、公演当日の朝10:00から昼12:00まで連日受付中。東京の後は、福岡、大阪、愛知、長野、北海道でも公演。