災害用音声お届けサービス相互利用の概念図

電気通信事業者協会(TCA)の会員であるNTTドコモ、KDDI、沖縄セルラー電話、ソフトバンクモバイルは、「災害用音声お届けサービス」の相互利用を4月1日に開始する。

「災害用音声お届けサービス」は、震度6弱以上の地震など、大規模な災害が発生し、音声発信が集中してつながりにくくなった場合に、音声通信に代わってパケット通信によって音声メッセージを届ける災害時専用のサービス。利用者の音声をファイル化し、パケット通信によって送信する仕組みで、音声通信が混みあって電話がかかりにくい場合でも声で安否の確認などができる。

これまでは同じ事業者のユーザー間でしか利用できなかったが、総務省主催の「大規模災害等緊急事態における通信確保の在り方に関する検討会」の提言を受けて、電気通信事業者協会が仲介して事業者間で協議を進め、「災害用音声お届けサービス」を提供している4社での相互利用に合意した。

ドコモ、au、ソフトバンクモバイルのユーザーは、4月1日以降、「災害用音声お届けサービス」を提供している携帯電話事業者間で音声メッセージを送付できるようになる。ユーザーの利便性の向上に加え、こうしたパケット通信を活用するサービスの利用が促進されれば音声通信の集中が軽減され、緊急通報などの重要通信を確保しやすくなることも見込んでいる。

「災害用音声お届けサービス」は、指定の利用条件を満たし、対応する携帯電話・スマートフォン・タブレット端末で利用できる。利用料・パケット通信料は無料。スマートフォン向けには、それぞれ「災害用キット」「au災害対策アプリ」「災害用伝言板アプリ」という名称で専用のアプリを提供している。

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